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2024.9.23

#27《福原遥さん(俳優)×松本優作(監督)》ドラマ「透明なわたしたち」SP 第1弾

#27《福原遥さん(俳優)×松本優作(監督)》ドラマ「透明なわたしたち」SP 第1弾

BABEL Wave#27

《内容》
・福原さん、中川碧役を演じてみて
・監督が作品を作る前にやったこと
・幾田りらさん書き下ろし楽曲「Sign」について

是非お聴きください🎧
https://podcasters.spotify.com/pod/show/babel-label/episodes/27SP-1-e2oo8s7

[文字起こし]

SYO
はい、始まりましたBABEL Wave。BABEL Waveは、コンテンツスタジオBABEL LABELのクリエイターが、今の時代の波を紹介する番組です。今、旬の作品を取り上げていくこの番組。BABEL LABEL企画、制作のABEMAドラマ「透明なわたしたち」が先週、配信のスタートを切りましたが、そのスペシャル企画として3回に渡って、毎週本編の放送日である月曜日にBABEL Waveをお届けしていきます。パーソナリティは映画ライターのSYOが務めます。
第1弾となる本日は、本作で監督を務められました松本優作さん、そしてゲストに中川碧役を演じられた福原遥さんにお越しいただきました。よろしくお願いします。

松本・福原
よろしくお願いします。

SYO
はい、ということで福原さんは新聞記者になりたかったけれども、現在は週刊誌のゴシップライターをやっている中川碧役を演じられていますが、最初に演じられてみて、いかがでした?

福原
そうですね、めちゃめちゃ難しかったですね。なんか自分が正義だと思ってるけど、なんかそれが承認欲求だったりして、なんか自分では気付けてなかったりとか、なんかそういう部分が凄く難しいなって苦戦しながら、監督とたくさん話をさせていただいたりして、やっていました。

SYO
なるほど。松本さんは、例えば福原さんにこういう言葉をかけたとか、こういうところをお願いしたとか、いかがですか。

松本
いやなんか、そういう感じよりかは、役についてどういう風に、中川碧って役がどういう人なのかとか、なんかそういうお話をたくさんさせて頂いたような気がしていて。なかなか、なんでしょうね。共感できる部分と共感できない、なかなかその共感実はしにくい部分とか、多分やっぱり人って複雑にいろんな面があると思うんで、そういう面を1つ1つお話ししながら、なんか理解を深めながらやらせて頂いたような気はしています。

SYO
実際に、じゃあ福原さんの芝居をご覧になって、おっ!みたいな瞬間ってどういうところにありました?

松本
やっぱり今回本当に難しいなと思ったのが、その高校時代とその現代っていう、10年ぐらいの時代を、スケジュールもあって中々順撮りっていうか、過去から撮って、現代撮ってっていう、できる限りそういう風なスケジュール組んで頂いたんですけど、中々そうも上手く、ロケバスの関係とか出来ない事もある中で、凄く難しかったと思うんですけど、それを凄くなんでしょうね、もう完璧に演じて頂いたなと思っていて。高校時代の凄く、いろんなことに期待を持って生きていた碧っていう役と、その現代のいろんな現実が見えてきて、じゃあこれからどうやって生きていこうかっていうような、その時の碧っていうのを、本当にそのギャップを凄く、お芝居を見る中で感じたので、本当にそこは凄いなと率直に思いました。

SYO
うーん。どうですか福原さん、今のお言葉を聞いて

福原
嬉しいです

SYO
結構でもね、お話だと、やっぱお2人で話し合いをある程度、重ねながら作っていったって感じなんですよね。

松本
そうですね。

福原
なんか色々、そうですね。話してくださいますし、なんか監督に付いていったら絶対大丈夫っていう安心感が凄くあったので、

松本
安心感ありますか?

福原
ありました。もちろんありましたし、私以外にも多分みんなそうだったと思うので、現場もそうですし、みんなで付いてこうみたいな感じでしたね。なんで、最初は不安もいっぱいあったんですけど、監督と話すうちに大丈夫だって思わせてもらえてました。

SYO
その今、お話しされた不安っていうのは、例えば役どころの難しさとかってところですかね?

福原
そうですね。やっぱちょっと共感できなかったりする部分も自分はあったので、そこをどう埋めて、どういう感情でっていうのを話させてもらいました。

SYO
松本さんはどういう風に、書かれてく中で人物像っていうか、それぞれ作っていかれたんですか、その複雑性みたいな部分は。

松本
そうですね。やっぱり人の多面的な部分というか、もちろんなんか人ってこう、中々この人はこういう人、この人はこういう人って、ラベルを押し付けることってよくあると思うんですけど、なんか実際そうじゃない部分ってたくさんある気がしていて、その人にもいろんなこう側面がある中で、なんかこう人の複雑さとか、なかなか理解しがたい部分をどうやって理解していこうかっていうようなことを、なんか自分達の中ではテーマにしながら作っていた部分があったので、本当に今回で言うと、その1つ事件が起きるんですけど、その事件を起こすって、普通に考えると共感もできないし、絶対だめな事なんですけど、じゃあなんでその人がそうなってしまったのかとか、そういう背景を考えていかないと、なんか、ただあの人が悪い人だったよねって終わってしまうと何も解決に至らないというか、どういう風にこういうことが起きてしまったのかっていうことを、なんかこう社会の中で考えていくことが、もしかしたら、次同じようなことが起きることを防ぐことに繋がるかもしれないしとか、っていうところで、なかなか理解しがたい部分をどうやってこう理解していこうかっていうようなことを軸に置きながら作っていったような気がしています。

SYO
それって、今のお話伺うと、凄い素人考えで恐縮ですけど、すっごい大変なんじゃないかっていう、要は“THE”っていう王道に沿っていくっていうのがまたちょっと違うじゃないですか。それってやっぱりご苦労されたんじゃなかろうか、悩まれたんじゃなかろうかと思うんですけど、

松本
でも、本当になんかこういうことを中々、なんでしょうね。やらせて頂く機会がないというか、逆に言うと、こういうことをやらせて頂いたことが凄く僕にとっては嬉しいというか、中々こう…お客さんにこう、なんでしょうね、お客さんファーストになってしまう作品を世の中、特にドラマの作品とかも多い気もしていて、もちろんそれも凄く大事なことですし、なんかバランスというか、偏るんじゃなくて、なんか両方を探れるところはないかなとか思いながら作っていってたんですけど。あとは、そうですね、オリジナルでやらせて頂けるっていうのも1つ凄く大きかったんだと思うんですね。なので、自分たちが考えたっていうのを世の中に出した時に、どういう風に捉えられ方するのかなとか、それはもういろんな捉え方があっていいと思うので。そこも含めて、なんかこう、話ができるような、今について考えるきっかけになるような作品になると良いなと思いながら作っていました。

SYO
それがこのABEMAでっていうのも結構面白いなってね、思いますよね。やっぱり、いろんな作品の見方が多様化してると思うんですけど、ABEMAでこれが出るっていうのは結構面白いなと思いながらですけど。だから、これが2話放送前にBABEL Waveは出るので、1話もね結構でも後々効いてくる伏線とかもたくさん貼られてたりしますしね。どんな感じの感想が来るのか楽しみですけどね、皆さんから。2人はどうですか?感想とか楽しみだったりする?緊張とかもされたりするものですか。

福原
楽しみです。いや、とても楽しみです。本当になんか、それぞれ登場人物がいて、どこかなんか誰かしら共感できる人物もきっと出てくると思いますし、今の若い世代の方もそうですし、いろんな世代の方に見て頂いて、どう感じてもらえるのかなっていうのは、凄く楽しみです。

SYO
僕、ライターなのでそれこそ碧に対して、凄く共感する部分って凄いたくさんありますね。自分が書きたいことと、今仕事としてやることの違いもそうだし、例えば、じゃあ大きなネタで認められて嬉しいって思う気持ちと、それってその福原さんが仰ったように、自分自身の承認欲求だったりもするから、何かをこう、ある種利用したり搾取してるんじゃないかみたいなのもあったりするので、なんかそういう凄く複雑って言ってしまうとあれなんですけど、それが多分自分にとっては凄くリアルに感じられてるところでしたね。演じるのは難しいですよね。

福原
学生時代…友達をどこまで話していいのかわかんないですけど。自分にとって大切な友達も居ても、自分の葛藤というか、そういう部分は難しいなと思いながらやってました。

SYO
その、そういった複雑性のあるキャラクターを生み出すために松本さんは、普段どういう風なことを、人間観察をされてるとか、そういうのあるんですか。

松本
人間観察かはちょっとわかんないんですけど、なんか今回その作品を作る時にみんなで最初にやったのが、今の時代ってなんなんだろうってことを、1回ちょっとみんなで考えようっていうことをやってみたんですよね。そこで1個出たのが、なんかワードとして“二項対立”っていうワードがあって、その今、白か黒かとか、東京か田舎か、どっちが良くてどっちが悪いかとか、そういうことじゃなくて、なんかこう良いところと、割とこう両方あったりとか、そのグレーゾーンみたいなものが今の時代大事なんじゃないかなとか、なんかそういう話をしながら、最初にこう企画をみんなで作っていったような気がしていて、なので今回1話いろんな伏線があって、それが6話になった時に、その1話で見えてた部分と6話のその印象みたいなものとまた全然違ってたりとか、なんかする部分があるような土を作りはしているつもりだったので、1話見た時の受け取った感情が、6話見た後どう変化するのかとか、なんかそういうことは、なんか意識しながらやってたような気はしていますし、それがどういう風に受け取られるかは、ちょっと楽しみもあり怖くもありっていう部分もあるんですけど。

SYO
やっぱその「透明なわたしたち」っていうタイトル、凄く秀逸だなと思うんですけど、これって最初は仮だったんですよね。

松本
仮でしたね、ずっと。

SYO
このタイトルに込めた意味など、思いなどいかがですか。

松本
それはなんか、実際見て頂きたいなと思って、なんかそれぞれ受け取り方はある気がしているので、なんかこう、自分たちはこれを訴えたいから作りましたみたいなスタンスでもないというか、なんか見た人が受け取ってくれたものが正しい気がしていて、 それがなんかこう、なんでしょうね。10代、20代で見た時と、例えば5年、10年経った時に例えば見てもらったとして、またその時、あの時の自分と今、感じ方も違うと思うので、なんかそういう風な作品に、長く愛してもらえるような作品になるといいなとか思いながらも含めてですけど、タイトルでもあるんですけど。

SYO
あとはね、それこそ、その主題歌が幾田りらさんの「Sign」凄い素晴らしい曲だなと思いながら、なんて言うんでしょうね、このエピソードの終わりと凄く綺麗に繋がってるような感じで見てましたけど、いかがでしたかっていう、凄い雑な質問で恐縮なんですけど、お2人、今譲り合ってるところ…

福原
私は凄く共感しましたね。なんか歌詞は凄く切ないというか、結構胸に刺さる言葉だったり、そういう重い部分もたくさん入っているんですけど、なんか曲調が凄く優しくて柔らかくて、そっと寄り添ってくれるような曲調で、多分私は今後のこれからの人生もこの曲たくさん聞くんだろうなって思うような曲でした。

SYO
松本さん、どうでしょう。

松本
そうですね。本当になんか作品に凄く向き合って、作ってくださったんだなっていうのを本当に凄く感じていて。少しだけお話させて頂いた時に、10年位なんか苦しかった時とかの感情をなんかノートに幾田さんが書かれてたみたいで、その時のワードとかを今回引っ張り出してくださってるなっていう、そういう、ある種自分、ご自身にとっても、もしかしたら苦しいかもしれない作業とかをしながら作ってくださったんだなってことを凄く、曲を聞いてなんかこう、より実感させて頂いたというか、本当になんでしょう、凄くスッと入ってくるというか。本当にこう、素晴らしい楽曲を作ってくださって感謝してます。

SYO
エンディングの映像もね、素晴らしいですしね。凄いマッチしてるなと思いながら見てましたけど。あとこれBABEL Waveなので松本監督がBABEL LABELに所属することになったと、経緯、今後の展望などなど、最後に頂いていいですか。

松本
そうですね。藤井道人監督からお誘い頂いて、ぜひ一緒に何かさせて頂きたいなと思ってますし、僕自身もお力になれることがあればやっていきたいなと思ってはいるんですけど、なんかこう、個人個人で戦う部分も大事だと思うんですけど、じゃあチームとして戦えることもたくさんある気はしていて、今ってこう、そういうなんでしょうね、世界の流れ見ても、そっちに向かってる部分って多いような気がしていて。なので、僕自身はこれから世界にどうやって出ていこうかっていう風に考えた時に、なんかBABELで一緒にやることで、なんか凄くそこが、より現実的な部分になる可能性もあるかもしれないですし、まだまだ僕自身これからなので、どういうことになるか分からないんですけど、頑張っていきたいなと思っていますっていう感じです。なんか雑になっちゃった。

SYO
全然全然、ありがとうございます。ということで、そろそろ時間になってまいりましたけれども。じゃあ、ちょっとお2人からそれぞれ締めのご挨拶頂ければと思うんですけど、じゃあ福原さんからまず頂いてよろしいですか。

福原
締め、そうですね。でも本当にこの作品がいろんな方に見て頂いて、なんか共感できたり、なんかちょっと心が軽くなるというか、自分1人だけじゃないんだなって、なんか思えてもらえるような作品になればいいなと思いますし、なんか自分にとっての正義ってなんなんだろうって、凄い改めて考えさせられる作品だなって私自身も思ったので、ぜひ楽しんで見て頂きたいです。

SYO
ありがとうございます。じゃあ松本さんからも頂いてよろしいでしょうか。

松本
本当、福原さんがさっき仰ってくださったことが全てな気もしてるんですけど、本当に、でもなんか見て頂いて、なんか1歩踏み出すというか、前に進めるようなきっかけになれば良いなと思いますし、でも本当なんかそれだけを、なんか考えながら作った部分もあるので、なんでしょう、いろんなことを感じてもらいながら見てもらえれば嬉しいなと思います。

SYO
ありがとうございます。ということで、今週は「透明なわたしたち」の松本監督と福原遥さんにお越し頂きました。そして次週、第2回のゲストには、伊藤健太郎さん、倉悠貴さん、そして第3回は小野花梨さんと武田玲奈さんにお越し頂きます。ぜひドラマとセットでお楽しみください。そして今夜23時からの第2話の放送もお見逃しなく。本日はありがとうございました。

松本・福原
ありがとうございました。

BABEL Wave#27

《内容》
・福原さん、中川碧役を演じてみて
・監督が作品を作る前にやったこと
・幾田りらさん書き下ろし楽曲「Sign」について

是非お聴きください🎧
https://podcasters.spotify.com/pod/show/babel-label/episodes/27SP-1-e2oo8s7

[文字起こし]

SYO
はい、始まりましたBABEL Wave。BABEL Waveは、コンテンツスタジオBABEL LABELのクリエイターが、今の時代の波を紹介する番組です。今、旬の作品を取り上げていくこの番組。BABEL LABEL企画、制作のABEMAドラマ「透明なわたしたち」が先週、配信のスタートを切りましたが、そのスペシャル企画として3回に渡って、毎週本編の放送日である月曜日にBABEL Waveをお届けしていきます。パーソナリティは映画ライターのSYOが務めます。
第1弾となる本日は、本作で監督を務められました松本優作さん、そしてゲストに中川碧役を演じられた福原遥さんにお越しいただきました。よろしくお願いします。

松本・福原
よろしくお願いします。

SYO
はい、ということで福原さんは新聞記者になりたかったけれども、現在は週刊誌のゴシップライターをやっている中川碧役を演じられていますが、最初に演じられてみて、いかがでした?

福原
そうですね、めちゃめちゃ難しかったですね。なんか自分が正義だと思ってるけど、なんかそれが承認欲求だったりして、なんか自分では気付けてなかったりとか、なんかそういう部分が凄く難しいなって苦戦しながら、監督とたくさん話をさせていただいたりして、やっていました。

SYO
なるほど。松本さんは、例えば福原さんにこういう言葉をかけたとか、こういうところをお願いしたとか、いかがですか。

松本
いやなんか、そういう感じよりかは、役についてどういう風に、中川碧って役がどういう人なのかとか、なんかそういうお話をたくさんさせて頂いたような気がしていて。なかなか、なんでしょうね。共感できる部分と共感できない、なかなかその共感実はしにくい部分とか、多分やっぱり人って複雑にいろんな面があると思うんで、そういう面を1つ1つお話ししながら、なんか理解を深めながらやらせて頂いたような気はしています。

SYO
実際に、じゃあ福原さんの芝居をご覧になって、おっ!みたいな瞬間ってどういうところにありました?

松本
やっぱり今回本当に難しいなと思ったのが、その高校時代とその現代っていう、10年ぐらいの時代を、スケジュールもあって中々順撮りっていうか、過去から撮って、現代撮ってっていう、できる限りそういう風なスケジュール組んで頂いたんですけど、中々そうも上手く、ロケバスの関係とか出来ない事もある中で、凄く難しかったと思うんですけど、それを凄くなんでしょうね、もう完璧に演じて頂いたなと思っていて。高校時代の凄く、いろんなことに期待を持って生きていた碧っていう役と、その現代のいろんな現実が見えてきて、じゃあこれからどうやって生きていこうかっていうような、その時の碧っていうのを、本当にそのギャップを凄く、お芝居を見る中で感じたので、本当にそこは凄いなと率直に思いました。

SYO
うーん。どうですか福原さん、今のお言葉を聞いて

福原
嬉しいです

SYO
結構でもね、お話だと、やっぱお2人で話し合いをある程度、重ねながら作っていったって感じなんですよね。

松本
そうですね。

福原
なんか色々、そうですね。話してくださいますし、なんか監督に付いていったら絶対大丈夫っていう安心感が凄くあったので、

松本
安心感ありますか?

福原
ありました。もちろんありましたし、私以外にも多分みんなそうだったと思うので、現場もそうですし、みんなで付いてこうみたいな感じでしたね。なんで、最初は不安もいっぱいあったんですけど、監督と話すうちに大丈夫だって思わせてもらえてました。

SYO
その今、お話しされた不安っていうのは、例えば役どころの難しさとかってところですかね?

福原
そうですね。やっぱちょっと共感できなかったりする部分も自分はあったので、そこをどう埋めて、どういう感情でっていうのを話させてもらいました。

SYO
松本さんはどういう風に、書かれてく中で人物像っていうか、それぞれ作っていかれたんですか、その複雑性みたいな部分は。

松本
そうですね。やっぱり人の多面的な部分というか、もちろんなんか人ってこう、中々この人はこういう人、この人はこういう人って、ラベルを押し付けることってよくあると思うんですけど、なんか実際そうじゃない部分ってたくさんある気がしていて、その人にもいろんなこう側面がある中で、なんかこう人の複雑さとか、なかなか理解しがたい部分をどうやって理解していこうかっていうようなことを、なんか自分達の中ではテーマにしながら作っていた部分があったので、本当に今回で言うと、その1つ事件が起きるんですけど、その事件を起こすって、普通に考えると共感もできないし、絶対だめな事なんですけど、じゃあなんでその人がそうなってしまったのかとか、そういう背景を考えていかないと、なんか、ただあの人が悪い人だったよねって終わってしまうと何も解決に至らないというか、どういう風にこういうことが起きてしまったのかっていうことを、なんかこう社会の中で考えていくことが、もしかしたら、次同じようなことが起きることを防ぐことに繋がるかもしれないしとか、っていうところで、なかなか理解しがたい部分をどうやってこう理解していこうかっていうようなことを軸に置きながら作っていったような気がしています。

SYO
それって、今のお話伺うと、凄い素人考えで恐縮ですけど、すっごい大変なんじゃないかっていう、要は“THE”っていう王道に沿っていくっていうのがまたちょっと違うじゃないですか。それってやっぱりご苦労されたんじゃなかろうか、悩まれたんじゃなかろうかと思うんですけど、

松本
でも、本当になんかこういうことを中々、なんでしょうね。やらせて頂く機会がないというか、逆に言うと、こういうことをやらせて頂いたことが凄く僕にとっては嬉しいというか、中々こう…お客さんにこう、なんでしょうね、お客さんファーストになってしまう作品を世の中、特にドラマの作品とかも多い気もしていて、もちろんそれも凄く大事なことですし、なんかバランスというか、偏るんじゃなくて、なんか両方を探れるところはないかなとか思いながら作っていってたんですけど。あとは、そうですね、オリジナルでやらせて頂けるっていうのも1つ凄く大きかったんだと思うんですね。なので、自分たちが考えたっていうのを世の中に出した時に、どういう風に捉えられ方するのかなとか、それはもういろんな捉え方があっていいと思うので。そこも含めて、なんかこう、話ができるような、今について考えるきっかけになるような作品になると良いなと思いながら作っていました。

SYO
それがこのABEMAでっていうのも結構面白いなってね、思いますよね。やっぱり、いろんな作品の見方が多様化してると思うんですけど、ABEMAでこれが出るっていうのは結構面白いなと思いながらですけど。だから、これが2話放送前にBABEL Waveは出るので、1話もね結構でも後々効いてくる伏線とかもたくさん貼られてたりしますしね。どんな感じの感想が来るのか楽しみですけどね、皆さんから。2人はどうですか?感想とか楽しみだったりする?緊張とかもされたりするものですか。

福原
楽しみです。いや、とても楽しみです。本当になんか、それぞれ登場人物がいて、どこかなんか誰かしら共感できる人物もきっと出てくると思いますし、今の若い世代の方もそうですし、いろんな世代の方に見て頂いて、どう感じてもらえるのかなっていうのは、凄く楽しみです。

SYO
僕、ライターなのでそれこそ碧に対して、凄く共感する部分って凄いたくさんありますね。自分が書きたいことと、今仕事としてやることの違いもそうだし、例えば、じゃあ大きなネタで認められて嬉しいって思う気持ちと、それってその福原さんが仰ったように、自分自身の承認欲求だったりもするから、何かをこう、ある種利用したり搾取してるんじゃないかみたいなのもあったりするので、なんかそういう凄く複雑って言ってしまうとあれなんですけど、それが多分自分にとっては凄くリアルに感じられてるところでしたね。演じるのは難しいですよね。

福原
学生時代…友達をどこまで話していいのかわかんないですけど。自分にとって大切な友達も居ても、自分の葛藤というか、そういう部分は難しいなと思いながらやってました。

SYO
その、そういった複雑性のあるキャラクターを生み出すために松本さんは、普段どういう風なことを、人間観察をされてるとか、そういうのあるんですか。

松本
人間観察かはちょっとわかんないんですけど、なんか今回その作品を作る時にみんなで最初にやったのが、今の時代ってなんなんだろうってことを、1回ちょっとみんなで考えようっていうことをやってみたんですよね。そこで1個出たのが、なんかワードとして“二項対立”っていうワードがあって、その今、白か黒かとか、東京か田舎か、どっちが良くてどっちが悪いかとか、そういうことじゃなくて、なんかこう良いところと、割とこう両方あったりとか、そのグレーゾーンみたいなものが今の時代大事なんじゃないかなとか、なんかそういう話をしながら、最初にこう企画をみんなで作っていったような気がしていて、なので今回1話いろんな伏線があって、それが6話になった時に、その1話で見えてた部分と6話のその印象みたいなものとまた全然違ってたりとか、なんかする部分があるような土を作りはしているつもりだったので、1話見た時の受け取った感情が、6話見た後どう変化するのかとか、なんかそういうことは、なんか意識しながらやってたような気はしていますし、それがどういう風に受け取られるかは、ちょっと楽しみもあり怖くもありっていう部分もあるんですけど。

SYO
やっぱその「透明なわたしたち」っていうタイトル、凄く秀逸だなと思うんですけど、これって最初は仮だったんですよね。

松本
仮でしたね、ずっと。

SYO
このタイトルに込めた意味など、思いなどいかがですか。

松本
それはなんか、実際見て頂きたいなと思って、なんかそれぞれ受け取り方はある気がしているので、なんかこう、自分たちはこれを訴えたいから作りましたみたいなスタンスでもないというか、なんか見た人が受け取ってくれたものが正しい気がしていて、 それがなんかこう、なんでしょうね。10代、20代で見た時と、例えば5年、10年経った時に例えば見てもらったとして、またその時、あの時の自分と今、感じ方も違うと思うので、なんかそういう風な作品に、長く愛してもらえるような作品になるといいなとか思いながらも含めてですけど、タイトルでもあるんですけど。

SYO
あとはね、それこそ、その主題歌が幾田りらさんの「Sign」凄い素晴らしい曲だなと思いながら、なんて言うんでしょうね、このエピソードの終わりと凄く綺麗に繋がってるような感じで見てましたけど、いかがでしたかっていう、凄い雑な質問で恐縮なんですけど、お2人、今譲り合ってるところ…

福原
私は凄く共感しましたね。なんか歌詞は凄く切ないというか、結構胸に刺さる言葉だったり、そういう重い部分もたくさん入っているんですけど、なんか曲調が凄く優しくて柔らかくて、そっと寄り添ってくれるような曲調で、多分私は今後のこれからの人生もこの曲たくさん聞くんだろうなって思うような曲でした。

SYO
松本さん、どうでしょう。

松本
そうですね。本当になんか作品に凄く向き合って、作ってくださったんだなっていうのを本当に凄く感じていて。少しだけお話させて頂いた時に、10年位なんか苦しかった時とかの感情をなんかノートに幾田さんが書かれてたみたいで、その時のワードとかを今回引っ張り出してくださってるなっていう、そういう、ある種自分、ご自身にとっても、もしかしたら苦しいかもしれない作業とかをしながら作ってくださったんだなってことを凄く、曲を聞いてなんかこう、より実感させて頂いたというか、本当になんでしょう、凄くスッと入ってくるというか。本当にこう、素晴らしい楽曲を作ってくださって感謝してます。

SYO
エンディングの映像もね、素晴らしいですしね。凄いマッチしてるなと思いながら見てましたけど。あとこれBABEL Waveなので松本監督がBABEL LABELに所属することになったと、経緯、今後の展望などなど、最後に頂いていいですか。

松本
そうですね。藤井道人監督からお誘い頂いて、ぜひ一緒に何かさせて頂きたいなと思ってますし、僕自身もお力になれることがあればやっていきたいなと思ってはいるんですけど、なんかこう、個人個人で戦う部分も大事だと思うんですけど、じゃあチームとして戦えることもたくさんある気はしていて、今ってこう、そういうなんでしょうね、世界の流れ見ても、そっちに向かってる部分って多いような気がしていて。なので、僕自身はこれから世界にどうやって出ていこうかっていう風に考えた時に、なんかBABELで一緒にやることで、なんか凄くそこが、より現実的な部分になる可能性もあるかもしれないですし、まだまだ僕自身これからなので、どういうことになるか分からないんですけど、頑張っていきたいなと思っていますっていう感じです。なんか雑になっちゃった。

SYO
全然全然、ありがとうございます。ということで、そろそろ時間になってまいりましたけれども。じゃあ、ちょっとお2人からそれぞれ締めのご挨拶頂ければと思うんですけど、じゃあ福原さんからまず頂いてよろしいですか。

福原
締め、そうですね。でも本当にこの作品がいろんな方に見て頂いて、なんか共感できたり、なんかちょっと心が軽くなるというか、自分1人だけじゃないんだなって、なんか思えてもらえるような作品になればいいなと思いますし、なんか自分にとっての正義ってなんなんだろうって、凄い改めて考えさせられる作品だなって私自身も思ったので、ぜひ楽しんで見て頂きたいです。

SYO
ありがとうございます。じゃあ松本さんからも頂いてよろしいでしょうか。

松本
本当、福原さんがさっき仰ってくださったことが全てな気もしてるんですけど、本当に、でもなんか見て頂いて、なんか1歩踏み出すというか、前に進めるようなきっかけになれば良いなと思いますし、でも本当なんかそれだけを、なんか考えながら作った部分もあるので、なんでしょう、いろんなことを感じてもらいながら見てもらえれば嬉しいなと思います。

SYO
ありがとうございます。ということで、今週は「透明なわたしたち」の松本監督と福原遥さんにお越し頂きました。そして次週、第2回のゲストには、伊藤健太郎さん、倉悠貴さん、そして第3回は小野花梨さんと武田玲奈さんにお越し頂きます。ぜひドラマとセットでお楽しみください。そして今夜23時からの第2話の放送もお見逃しなく。本日はありがとうございました。

松本・福原
ありがとうございました。