BABEL Wave#18
《内容》
・学生時代からのタッグ、「あぶ刑事」を撮ることになった経緯
・歴史ある「あぶ刑事」シリーズ、過去作からのスタッフと今作からの参加スタッフのコミュニケーション
・アクションシーンについて
是非お聴きください🎧
視聴リンク
https://podcasters.spotify.com/pod/show/babel-label/episodes/18-1-e2jp01e
[文字起こし]
BABEL Wave 原さん×匡さん×山田さん_ミックスダウン
山田
はい、始まりました。BABEL WaveはコンテンツスタジオBABEL LABELのクリエイターが、今の時代の波をご紹介する番組です。今の旬の作品を取り上げていくこの番組、本日は5月24日公開の映画「帰ってきた あぶない刑事」スペシャルでお送りします。本日のゲストですが、監督の原廣利さん、撮影の佐藤匡さんでパーソナリティは私BABEL LABELの山田久人でお送りします。宜しくお願いします。
原&佐藤
お願いします 。
山田
いやこの文章3回読むと思わなかった。
原
トラブルでね
山田
じゃあ改めてなんですけど、今回ねBABEL LABELで最近「青春18×2」っていう藤井道人作品の映画が公開して、立て続けに今度、原廣利監督で「帰ってきた あぶない刑事」が公開になるんですけども、はいちょっとそれでBABEL Wave特集していきたいかなと思ってるんですが。今回カメラマンの佐藤匡さん来てもらいました。宜しくお願いします。
佐藤
お願いします。
山田
監督の原さんとカメラマンの…
原
原さんっておかしくないですか?原でよくないすか?
山田
いやいや、監督の原とカメラマンの佐藤匡さんは
佐藤
もう僕もいつも通り匡で良いです。
山田
深い関係あるんですね?もうあとはちょっと全部…
原
カメラマン佐藤匡さんとは、僕は日本大学芸術学部の映画学科で一緒に同級生という流れで“3年実習”っていうその10分間短編を撮る授業と、あと卒業制作を一緒に撮ってたカメラマンの仲ですね。言うたらね、もうずっと幼馴染みたいなもんですね。
山田
ずっ友だ!
原
ずっ友っすね!
山田
簡単に言うと、映画撮る大学で同級生で
原
そうですそうです
山田
ずっと大学の頃から一緒に作品撮ってた
原
そうですね。で、社会人になってからもCMだったりとかドラマとかだったりで、ご一緒してたって感じですかね。
山田
なんか匡からして、原の作品も含めてBABELの作品、多分色々やって貰ってると思うんですけど、かなり僕らからすると相当トップ3位に入ってくるBABELのカメラマンになるかなと思うんですけど。例えばどんな作品やってるかちょっと教えてもらってもいいですか。
佐藤
そうっすね。ドラマとかでやっぱ藤井君とやったのが「会社は学校じゃねえんだよ」とかですかね。あと、なんかもうそれこそ山さんとヒップホップのPVやったり。原と…原もでも「会社は…」か。
原
だよね。あとCMを何本かって感じかな?
佐藤
「封刃師」やらせてもらったりとかはあります。
原
でもあれだよね?短編の映画で志真くんとかと
佐藤
あぁそうですね。志真さんとも結構やらしてもらったりとかして
山田
あとあれか?「箱庭のレミング」もそうだよね
佐藤
そうっすね
原
それが藤井さんか
佐藤
「箱庭」辛かった…
原
すげえ、あの噂ではめちゃくちゃ大変だったっていうか…もうほぼ徹夜で撮ってたみたいなね
佐藤
俺だけではなくみんな大変だった
原
そうだよね
山田
アドレナリングを飛ばしまくってね
原
みんな意識飛ばしながら
山田
いや、良い作品だったから
原
そうだね、確かに
山田
なんかそれで、今回ね「あぶ刑事」を二人で撮るっていう形にとらせてもらうなのかあれですが、どんな経緯だったんですか?
原
最初に僕がオファーされて、で言ったら監督だけで来てほしいみたいな感じだったんですけど、それでなんか新しいものを作って欲しいって言われて「カメラマンとか、周りのスタッフは元々「あぶ刑事」の人達を呼ぼうと思ってます」って言われて「それはちょっと..」みたいな…言ったら僕の撮り方とかそういう演出だったりとか やり方みたいの知ってるスタッフとやらせてくださいっていう話で言わしてもらったら、そこだけはちょっと譲れないですみたいな話をしたら、東映のプロデューサーチームは結構快く受けてくれて、それでやるんだったら匡かなっていうのでお願いしたって感じですかね。それこそね匡にお願いする時、それこそ山さんも一緒に居て、なんか3人で焼肉食いながら
佐藤
呼び出されたよね
原
そうだよね。新宿の3丁目で山さんが焼肉…最初ね、匡と飯食うみたいな話をしてて、そしたら途中で山さんが「飯食おうよ」みたいになって「いいっすよ」みたいなんで そん時に匡に「ちょっとまじ、あぶ刑事頼むわ」っていう話をしてたかもしれない
佐藤
2年前位だった
山田
なんか良い話に見えながら、ただ俺が焼肉食いに来たっていう
原
そう、奢ってくれたっていう…みたいな感じで
佐藤
その場に居ました
山田
居たよね?いや今、俺全然覚えてなくてさ、なんで俺「あぶ刑事」のカメラマン頼む時に俺も居たんだろうって
原
いや、たまたまその飯食ってる時に
山田
その場をね、場を作ったんだ
原
そうそう。っていう経緯でしたね、でもねそうね
山田
じゃあもう仲間だな
原
スタッフみたいなもんですね
佐藤
始まりの時に居た
原
居たよね、確かに
山田
いや、光栄です。なんか「あぶ刑事」ってさ、色々今記事見てるんだけど38年前に ドラマが始まったって見たんですけど、原と匡って今何歳だっけ?
原
87年生まれなんで37歳
佐藤
の年ですね、はい
山田
じゃもう「あぶ刑事」より後輩だ
原
そうっすね。ちょどそれこそ親父が、父が「あぶ刑事」撮ってる時に僕が生まれて、で放映されたのは80…でも6年か?違うか?「あぶ刑事2」を撮ってる時に多分生まれたのかな。ドラマ版2みたいなの撮ってる時に生まれたのかな、確か…
山田
なんか自分が生まれてくるよりも前にあったさ、そのねビッグタイトル、ビッグIPをさ、監督撮影するってさ、やっぱ凄いなって俺からしても思うんだけど、なんかどんな風にあれですか?やってみて思いました?
原
そうっすね。でもやっぱ歴史のある作品なんで、なんかやっぱプレッシャーはね凄く感じてはいましたけど、でもそういう意味でなんかやっぱ1人でプレッシャー抱えるよりも身近にね、こういう信頼できるカメラマンが居てくれて、そこのなんかプレッシャーみたいなのは、なんならお互い半々位な感じではあったんですけど、でもやっぱ初日はでもすげえ緊張したかな。緊張してた?
佐藤
初日?
原
うん。舘さん恭兵さんの初日
佐藤
でもなんか初日はもう逆、逆にというかなんかツーショット撮ったら「もうこれは大丈夫だな」と思ったけど
原
そうだよね。確かにね、そうなんかやっぱ夜のシーンだったんで埠頭で。昼からなんか段取りを始めて、その舘さん恭兵さんのシーンを、ファーストシーンを撮る時に、すげえ入る前めちゃくちゃ緊張してたんだけど、なんかカメラの段取りしてカメラの前に立ったら結構なんか「あ、タカとユージだ」みたいな感じになって、そっから凄くなんかもうこれを撮っとけば「あぶない刑事」になるなみたいな思いが最初にあって、それで凄いなんとなく肩の荷が下りたみたいな感じはあったっすね、確かにね
山田
カメラマンとして、匡はどうでしょう
佐藤
まぁその…やっぱね、自分も見てた作品にまさかなんか焼肉屋に呼び出された時に、怪しいなと思った。これだとは思ってないけど怪しいなと思って
原
なんかあるなって?
佐藤
なんかあるなぁつって、焼肉屋で「ちょっと映画お願いしたいんだけど」って言われて「もちろんもちろん」って「何?」って言ったら「“あぶない刑事”なんだけど」って言ってて、ふざけてんのかなって思って最初
原
そうだよね。確かにね、急に言われたら
佐藤
「え、親父の方…親父とやるってこと?」みたいな位
原
「いや、俺」って
佐藤
そうそうそう
山田
なるほどね。うちの親父のカメラマンやってくんないかっていう
佐藤
と思ったけどまぁ…で、そっから多分結構がっつり空いて、その話をされた後、多分3~4カ月位
原
あ~そうだね、確かに
佐藤
空いてるから、あれは本当にあるのかなとか思いながら
原
半信半疑だった?多分その間に本作ったんだよね
佐藤
で、じゃあプロデューサーに会いますってなって、そん時に「スター映画を撮ってください」って言われて、で原のそういうスタッフをこっちで固めるってよりは、原さんのスタッフでやりたいっていう風に言われたんで、荷が重いなと思いつつも、でも原のやっぱその気持ちに応えるしかないなと思って、じゃあやっぱなんか令和に帰ってくる意味を自分達で考えながらやるっていう事を考え始めてから、まぁ楽しかったですけどね。なんかだけど、その分なんかその「スター映画を撮ってくれ」っていうオーダーもありつつ、ドエンタメだったんで、こんなドエンタメやったことないよみたいなのもあったんで。それでもやっぱりなんかね、せっかく挑戦するならこんだけ大きいものに挑戦した方が面白かったんで、それはなんか原と一緒に楽しみながらやりましたけどね
山田
なんか撮影始まって舘さん柴田さんと、撮影始まって2人的にどんな感じで始まったんですか?
原
始まったのはクランクインする前とかには、衣装合わせとかそういうので会って、アクションチェックみたいなのして、でお二人の動きを確認して、でそっからアクションを作ってくみたいな話をしてて、でもどうだったの?匡はあれだよね?恭兵さんとは別のドラマでWOWOWのドラマで一緒してたもんね
佐藤
そうっすね。でもそれはそれなんすけど、まぁでも…まあまあわかんないです。山さんにも聞かれてどっちなのか分かんないすけど、どっちにしても僕ら肩めちゃくちゃ力入った状態で全部やってるんで。でも元々やってた人達もやっぱいるわけです、要所要所には。その人達からすると「お前いいんだよ、どうにかなんだよ」みたいなちょっとなんて言うんすかね、今までやってきたとかって分かんないですけど、最後の方がどうなってたか分かんないですけど 、割と肩の力抜いてやるみたいな。その元々のチームの
原
そうだね。確かに。
佐藤
構造をというか。やっぱみんなもう、そのベテランだし、もう百戦錬磨の人達が撮ってきてるから、まあまあこん位固めときゃ大丈夫大丈夫、みたいな感じで現場多分入ってくるんだと思うんですよ。だけど僕らも心配だから、肩に力入りまくって
原
そうだね
佐藤
でもなんかしかも、その令和に生まれ変わって、なんか良いもの作ろうで、めちゃめちゃ肩入ってやってたから、みんなとの温度差はすげえあったかもしんない
原
あったかもしんないね、確かに。多分こいつら何だ?とは思われてたかもね。確かにね、若いし。
佐藤
いつも通りのやり方でこう突っ込んでったら、それこそね、もうちょっと話しとうかもしんないけど2日目位にね、恭兵さんに…
原
あぁそうだね、あったね。いや言ったら、セット撮影かなんかの2日目かなぁ、言ったら僕…そもそも僕のスタイルとして2カメでずっと回し続けて、で言ったらワンシーンに対して、引きと寄りとって全部こう通して取ってくるんですけど、でそれがやっぱ今までの「あぶ刑事」の撮り方と全くもう正反対だから。やっぱ多分そのキャストのね、皆さんも多分驚いたと思うんですけど、そこで恭兵さんに匡と俺がちょっとこう、朝イチの撮影の時に「ちょちょちょ」って呼び出されて、もうスタジオの端っこにね、呼び出されて「僕を新鮮なうちに撮ってください」って言われて「ん?」みたいな感じでどういう事だろうって思って
佐藤
それを結局、なんか直接的な感じじゃないですか。最初に樹木希林さんの話を先にね
原
あぁしてたね、確かに。樹木希林さんって空気感を大事にするっていう風な言葉を僕は凄く好きで、だから「僕の鮮度も…鮮度があるうちに撮ってほしい」って凄く優しい声で言ってくださって、で2人で「はい」っていう感じでいって、でそのあと匡と2人で、どうしようどうしようみたいな感じで、でも僕としては、やったらスタイル自体はその撮り方としては変えたくないっていうのも匡も分かってくれる。でもやっぱ撮影の事を考えると、引きから撮ってく方が、そのなんつうの、ライティングだったりとかアングルとか芝居とかを見てからいけるんだけど。分かったと、匡がもう「よし、寄りから撮ろう」って話をしてくれて照明部と合わせてやってくれて、でそれ以降からもうその恭兵さんが出るシーンは、恭兵さんの寄りから、もう鮮度があるうちからまずお芝居を撮って、そっから舘さんの寄り撮って、でいったらその後、引きを撮ってみたいな。恭兵さんの芝居を、こう鮮度のあるうちにっていうのを示すようにしてったんです。そしたらでも恭兵さんもその 感じを汲み取ってくれて、もう心良く何回でもお芝居してくれるしっていうので、楽しんでやってくれるようにはなったんですけど。ていうの言ったら、普通だったら自分らのやり方は違うけど、この組のやり方みたいなね?匡と一緒に話して
佐藤
なんか肩に力が入ってる状態で、めちゃくちゃ自分達のやり方を「ぐぅー」ってあの大御所達に押し付けてやろうとしてた自分達を「ハッ」とさせてもらった瞬間はあったし、なんかやっぱりその恭兵さんがアドリブ考えてきて、そのアドリブを確かに引きで撮るっていうよりは、今そのアドリブで言ってやっぱ1発目が1番面白い
原
そう、それはやっぱ俺も思った
佐藤
から、それをこうなんか今思えば、そういうような事を、言ってくれてたんだと思うんで、それはやっぱり確かに自分達のフォーマットばっかりやろうとしてて、ちゃんとなんて言うんすかね。その今、目の前にある物のシーンを撮れてないんじゃないかっていう事を言われたような気がして、あれがもう本当2日目とかで良かったような気がしますよ
原
そうだね
山田
素晴らしいね
原
凄く“ドキッ”とはしたけど、確かにでもそう本当に“ハッ”とさせられたっていうか
佐藤
俺なんか「監督」って呼ばれた時、俺逃げようとしたんですよ
佐藤
「佐藤さんもです」って言われて
原
もう2人で、2人で廊下に立たされたみたいな感じの
山田
大学の頃のね
原
そうそう。でも言うても多分恭兵さんとか舘さんも、多分そういう流れでスタッフと作ってきたと思うんですよね。だから逆にこっちはこっちのやり方を、でも絶対的に組んでくれてるから、とはいえでもこっちのことを見てくださいねっていう感じだったんで
山田
ちゃんとね、コミュニケーションをしっかり、そこでね上手く取れたという事だもんね、素晴らしい。いや本当、作品一足先に見させて頂いたんですけど、本当めちゃくちゃ面白かったです
原
ありがとうございます
山田
でね、なんか個人的に勝手に…なんか昔からやっぱり「あぶ刑事」見てきてたんだけど、なんかそのキャスティングでも、早乙女太一さんでしたりとか、深水元基さんでしたりとか、ちょっとBABELのお馴染みのね方々も出てて、なんかこのなんだろうね。だいぶ役も凄い面白い所というか、なんか凄い強い所に入ってたりするから、なんかそこの掛け算というか、なんかBABEL作品をずっと見てきてる身からすると、なんか「あぶ刑事」がまた新しい作品として楽しめた所もあって、なんか凄く面白かったんで、是非是非なんかこれ聞いてる方々は、本当楽しみにして貰えればなとは思ってます。なんかもう1つ位、なんか作品での思い出がなんか…言えればいいかな、聞ければ嬉しいなと思ってるんですけど
原
いやもう色々あったからねぇ。ありすぎてどれを話せばいいのかなっていうのがね、匡とね。まぁでもとにかく、でもやっぱ基本的には都内、横浜で撮ってて、でちょろっと千葉行ったりセット撮影で栃木だっけ?栃木行ったりとか、あと神戸にも行ったりとか色々な、その経験もさせてもらった上で、でもなんか
佐藤
アクションじゃないすか?
原
アクションか。アクションですね、でももう言ったら俺がやっぱ1番、凄くお気に入りのカットとしては、舘さんのやっぱショットガンのカットは、今見てもやっぱ鳥肌立つっていうか、なんかもう本当にこのカットに関しては、やっぱ舘さんのねリクエストも凄いあって、言ったらその望遠で撮ってほしいっていう、その言ったら今までの「あぶ刑事」で撮ってきた撮り方、仙元誠三さんの撮り方がいいんだっていう 話をされて、それも匡に直接舘さんから言ってもらって、でそれをもう僕らも見て「これ良いですよね」っていう話で、で今これをこの令和でやりたいって話をしつつ、やっぱあれなんかね、煙から出てくるみたいなカットがあるんですけど、それが何回かやっぱ1発勝負なんだけど、何回かやった中でなんかやっぱね凄く2発目位にやったやつが、ちょっとなんつうのかな?少しこう画面が、真ん中に舘さん来るんじゃないんだけど、横に来るみたいな形になって、でその跳弾っていうか、その弾がこう「ガチャン」って言って、こう弾け飛ぶのがなんか現場ではちょっとこう真ん中に欲しいなと思ってたんだけど、いざ編集してみるともう現場の空気がもうそこだったから、それが凄くなんかね印象に残ってて、でやっぱ舘さんの言ってる事って、凄くなんかなんつうかな…合ってたんだなっていうのが凄く今までそのアクションやってて、凄く記憶に残ってるってのがあって、それは一緒に匡と一緒にやってて、なんか凄く楽しかったなっていうのが1番の思い出だったかもしれないですね
佐藤
なんかあの、煙から出てくるのも舘さんのオーダーじゃん?
原
オーダーあったよね
佐藤
舘さんが、なんか正面から「“ドン”って、“ぶわっ”て煙から出たいんだよね」みたいな
原
あれ出てくる瞬間がさ、本当に好きすぎて、多分まじ2000回位俺見てんの、あれだけ。編集でそこだけ。マジで本気で2000回位見て、でも今見てもやっぱ鳥肌立っちゃうんすよ
佐藤
そう。あとその舘さんその…ハーレーで正面で「“ドン”、煙から“ふわっ”、ショットガン“ガチャーン”弾“ポーン”」みたいな結構長嶋的な
原
そうそうそう、結構擬音でくるよね
佐藤
なんか実際接すると、なんか舘さんの方が凄い感覚派で、恭兵さんの方が理論派なんだなっていうのがあって
原
そうだね、確かに
佐藤
でなんかそれも、なんかお二人共なんかやっぱ“すっ”と飲み込めるなんかこう…あるんだよね。ニュアンスみたいなのが伝わりやすく。それこそさ、俺あれ多分本番でさ、本番てか本編で使ってるテイクってさ、舘さんあの後さ
原
匡に上が当たってる?そうそうそう、あれワンテイク目は、ちょっと上手くいってフォーカスが甘かったんだよね。で2回目も、で2回目のテイクを使ってて、であれが1番ギリギリを攻めた。で1番良い角度で入ってて、でその薬境もめちゃくちゃいい感じで弾けて、で舘さんの芝居もめちゃくちゃ良い
佐藤
そうなんか、そうやっぱ煙の向こう側にいるんでこっちも見えないし、舘さんも見えないんですよ。で一応そのラインがある所で、真っ直ぐ来てくださいって言ってるんですけど、でも煙が“ぶわっ”と巻かれた瞬間から一応それを頼りにするんですけど、舘さんも「それは目安にしてるけど、でも見えないよ」ってずっと言う、それはもう感覚だからみたいな感じで、で僕は全然もうファインダー見てるんで、分かんなかったんですけど、一応もうその長弾で結構離れた位置から撮ってるんですけど、カットってかかった瞬間に後ろのプロデューサーが「大丈夫?当たってなかった?」みたいな。で実際画見てみると、舘さんが危ねえって顔して避けてくるんですよ。その前までが本編であって。でもなんかなんだっけ、完成披露試写じゃなくて、なんだっけ?制作発表か、辺りで舘さんが最近あった危ない事は?で
原
あぁ言ってた!
佐藤
大体それの事言って
原
言ってたね、当たったつって、当たりそうになったみたいな
佐藤
当たってたか分かんないんだけど、俺は全然気付かなかったけど後ろからプロデューサー駆け寄ってきて「大丈夫だった?」みたいな
原
確かにあれスローで危ねぇ…!って顔してた
佐藤
本当に、あのね舘さんがそんだけ責めてやってくれたっていう
原
そうだよね、いや本当に、いや本当にね良いカットだったからね、これだけはっていう感じだったから
山田
もう1回劇場でなんかその辺もチェックしながら、ちょっと見れるように楽しみにしてます。はい、じゃあちょっとね、そろそろ良い回だったんですけど時間になっちゃったんで、締めとして佐藤さん原さんの順でメッセージ貰えればと思います。じゃあ佐藤さんお願いします。
佐藤
はい。なんか監督と一生懸命やって、でなんか編集も監督自分でやってたりとかして、で僕がその編集所とか、グレーディングとかで行くと毎日居て、で話聞くと一応400回見たって
原
はい、見ましたね
佐藤
400回見て舘さん達は2000回見たって言ってるんで
原
2000回は見てます
佐藤
2000回は見てるって言ってるんで、そんだけ愛の詰まった作品になってると思うんですよ
原
はい
山田
凄いな
佐藤
是非楽しんで頂いて、1回だとちょっとね、400回見ても
原
そうだね
佐藤
でもね何回か見て貰っても面白い作品だと思うんで、是非お願いします
山田
じゃあ原さんお願いします
原
でも本当に若いスタッフと往年の俳優部、新しい俳優部も入りつつで昭和平成そして令和に復活した「あぶない刑事」本当に良い作品ができたと思ってます。是非本当にね、僕は400回はちょっと多いか?200回位、リアル200回位見てて、で200回位本当に見てるんで、ファンの方はもう何回でも見て貰いたいですし、で見た事ない方はこれを見て新たに昔の「あぶ刑事」とかを見て貰って、本当にこの往年のねドラマを築いてきた人達は スタッフも含め、往年の人達はかっこいいんだぞっていうのを分かって貰えればと思います。是非5月24日劇場で見てください!ありがとうございます。
山田
ありがとうございます。はい、本当5月24日ね、あの映画は初速大事ですからね
原
そうなんですよ、3日がね、この3日間が
山田
この24、25、26の内でね、皆さんお忙しいと思うんですが、是非足を運んで頂けたらと思います。絶対面白いのは間違いないので、じゃあこれをもって本日のBABEL Waveお終いにさせて貰えればと思います。監督の原廣利さん、撮影の佐藤匡さん、パーソナリティ山田久人でお送りしました。どうもありがとうございました。
原&佐藤
ありがとうございました。
BABEL Wave#18
《内容》
・学生時代からのタッグ、「あぶ刑事」を撮ることになった経緯
・歴史ある「あぶ刑事」シリーズ、過去作からのスタッフと今作からの参加スタッフのコミュニケーション
・アクションシーンについて
是非お聴きください🎧
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[文字起こし]
BABEL Wave 原さん×匡さん×山田さん_ミックスダウン
山田
はい、始まりました。BABEL WaveはコンテンツスタジオBABEL LABELのクリエイターが、今の時代の波をご紹介する番組です。今の旬の作品を取り上げていくこの番組、本日は5月24日公開の映画「帰ってきた あぶない刑事」スペシャルでお送りします。本日のゲストですが、監督の原廣利さん、撮影の佐藤匡さんでパーソナリティは私BABEL LABELの山田久人でお送りします。宜しくお願いします。
原&佐藤
お願いします 。
山田
いやこの文章3回読むと思わなかった。
原
トラブルでね
山田
じゃあ改めてなんですけど、今回ねBABEL LABELで最近「青春18×2」っていう藤井道人作品の映画が公開して、立て続けに今度、原廣利監督で「帰ってきた あぶない刑事」が公開になるんですけども、はいちょっとそれでBABEL Wave特集していきたいかなと思ってるんですが。今回カメラマンの佐藤匡さん来てもらいました。宜しくお願いします。
佐藤
お願いします。
山田
監督の原さんとカメラマンの…
原
原さんっておかしくないですか?原でよくないすか?
山田
いやいや、監督の原とカメラマンの佐藤匡さんは
佐藤
もう僕もいつも通り匡で良いです。
山田
深い関係あるんですね?もうあとはちょっと全部…
原
カメラマン佐藤匡さんとは、僕は日本大学芸術学部の映画学科で一緒に同級生という流れで“3年実習”っていうその10分間短編を撮る授業と、あと卒業制作を一緒に撮ってたカメラマンの仲ですね。言うたらね、もうずっと幼馴染みたいなもんですね。
山田
ずっ友だ!
原
ずっ友っすね!
山田
簡単に言うと、映画撮る大学で同級生で
原
そうですそうです
山田
ずっと大学の頃から一緒に作品撮ってた
原
そうですね。で、社会人になってからもCMだったりとかドラマとかだったりで、ご一緒してたって感じですかね。
山田
なんか匡からして、原の作品も含めてBABELの作品、多分色々やって貰ってると思うんですけど、かなり僕らからすると相当トップ3位に入ってくるBABELのカメラマンになるかなと思うんですけど。例えばどんな作品やってるかちょっと教えてもらってもいいですか。
佐藤
そうっすね。ドラマとかでやっぱ藤井君とやったのが「会社は学校じゃねえんだよ」とかですかね。あと、なんかもうそれこそ山さんとヒップホップのPVやったり。原と…原もでも「会社は…」か。
原
だよね。あとCMを何本かって感じかな?
佐藤
「封刃師」やらせてもらったりとかはあります。
原
でもあれだよね?短編の映画で志真くんとかと
佐藤
あぁそうですね。志真さんとも結構やらしてもらったりとかして
山田
あとあれか?「箱庭のレミング」もそうだよね
佐藤
そうっすね
原
それが藤井さんか
佐藤
「箱庭」辛かった…
原
すげえ、あの噂ではめちゃくちゃ大変だったっていうか…もうほぼ徹夜で撮ってたみたいなね
佐藤
俺だけではなくみんな大変だった
原
そうだよね
山田
アドレナリングを飛ばしまくってね
原
みんな意識飛ばしながら
山田
いや、良い作品だったから
原
そうだね、確かに
山田
なんかそれで、今回ね「あぶ刑事」を二人で撮るっていう形にとらせてもらうなのかあれですが、どんな経緯だったんですか?
原
最初に僕がオファーされて、で言ったら監督だけで来てほしいみたいな感じだったんですけど、それでなんか新しいものを作って欲しいって言われて「カメラマンとか、周りのスタッフは元々「あぶ刑事」の人達を呼ぼうと思ってます」って言われて「それはちょっと..」みたいな…言ったら僕の撮り方とかそういう演出だったりとか やり方みたいの知ってるスタッフとやらせてくださいっていう話で言わしてもらったら、そこだけはちょっと譲れないですみたいな話をしたら、東映のプロデューサーチームは結構快く受けてくれて、それでやるんだったら匡かなっていうのでお願いしたって感じですかね。それこそね匡にお願いする時、それこそ山さんも一緒に居て、なんか3人で焼肉食いながら
佐藤
呼び出されたよね
原
そうだよね。新宿の3丁目で山さんが焼肉…最初ね、匡と飯食うみたいな話をしてて、そしたら途中で山さんが「飯食おうよ」みたいになって「いいっすよ」みたいなんで そん時に匡に「ちょっとまじ、あぶ刑事頼むわ」っていう話をしてたかもしれない
佐藤
2年前位だった
山田
なんか良い話に見えながら、ただ俺が焼肉食いに来たっていう
原
そう、奢ってくれたっていう…みたいな感じで
佐藤
その場に居ました
山田
居たよね?いや今、俺全然覚えてなくてさ、なんで俺「あぶ刑事」のカメラマン頼む時に俺も居たんだろうって
原
いや、たまたまその飯食ってる時に
山田
その場をね、場を作ったんだ
原
そうそう。っていう経緯でしたね、でもねそうね
山田
じゃあもう仲間だな
原
スタッフみたいなもんですね
佐藤
始まりの時に居た
原
居たよね、確かに
山田
いや、光栄です。なんか「あぶ刑事」ってさ、色々今記事見てるんだけど38年前に ドラマが始まったって見たんですけど、原と匡って今何歳だっけ?
原
87年生まれなんで37歳
佐藤
の年ですね、はい
山田
じゃもう「あぶ刑事」より後輩だ
原
そうっすね。ちょどそれこそ親父が、父が「あぶ刑事」撮ってる時に僕が生まれて、で放映されたのは80…でも6年か?違うか?「あぶ刑事2」を撮ってる時に多分生まれたのかな。ドラマ版2みたいなの撮ってる時に生まれたのかな、確か…
山田
なんか自分が生まれてくるよりも前にあったさ、そのねビッグタイトル、ビッグIPをさ、監督撮影するってさ、やっぱ凄いなって俺からしても思うんだけど、なんかどんな風にあれですか?やってみて思いました?
原
そうっすね。でもやっぱ歴史のある作品なんで、なんかやっぱプレッシャーはね凄く感じてはいましたけど、でもそういう意味でなんかやっぱ1人でプレッシャー抱えるよりも身近にね、こういう信頼できるカメラマンが居てくれて、そこのなんかプレッシャーみたいなのは、なんならお互い半々位な感じではあったんですけど、でもやっぱ初日はでもすげえ緊張したかな。緊張してた?
佐藤
初日?
原
うん。舘さん恭兵さんの初日
佐藤
でもなんか初日はもう逆、逆にというかなんかツーショット撮ったら「もうこれは大丈夫だな」と思ったけど
原
そうだよね。確かにね、そうなんかやっぱ夜のシーンだったんで埠頭で。昼からなんか段取りを始めて、その舘さん恭兵さんのシーンを、ファーストシーンを撮る時に、すげえ入る前めちゃくちゃ緊張してたんだけど、なんかカメラの段取りしてカメラの前に立ったら結構なんか「あ、タカとユージだ」みたいな感じになって、そっから凄くなんかもうこれを撮っとけば「あぶない刑事」になるなみたいな思いが最初にあって、それで凄いなんとなく肩の荷が下りたみたいな感じはあったっすね、確かにね
山田
カメラマンとして、匡はどうでしょう
佐藤
まぁその…やっぱね、自分も見てた作品にまさかなんか焼肉屋に呼び出された時に、怪しいなと思った。これだとは思ってないけど怪しいなと思って
原
なんかあるなって?
佐藤
なんかあるなぁつって、焼肉屋で「ちょっと映画お願いしたいんだけど」って言われて「もちろんもちろん」って「何?」って言ったら「“あぶない刑事”なんだけど」って言ってて、ふざけてんのかなって思って最初
原
そうだよね。確かにね、急に言われたら
佐藤
「え、親父の方…親父とやるってこと?」みたいな位
原
「いや、俺」って
佐藤
そうそうそう
山田
なるほどね。うちの親父のカメラマンやってくんないかっていう
佐藤
と思ったけどまぁ…で、そっから多分結構がっつり空いて、その話をされた後、多分3~4カ月位
原
あ~そうだね、確かに
佐藤
空いてるから、あれは本当にあるのかなとか思いながら
原
半信半疑だった?多分その間に本作ったんだよね
佐藤
で、じゃあプロデューサーに会いますってなって、そん時に「スター映画を撮ってください」って言われて、で原のそういうスタッフをこっちで固めるってよりは、原さんのスタッフでやりたいっていう風に言われたんで、荷が重いなと思いつつも、でも原のやっぱその気持ちに応えるしかないなと思って、じゃあやっぱなんか令和に帰ってくる意味を自分達で考えながらやるっていう事を考え始めてから、まぁ楽しかったですけどね。なんかだけど、その分なんかその「スター映画を撮ってくれ」っていうオーダーもありつつ、ドエンタメだったんで、こんなドエンタメやったことないよみたいなのもあったんで。それでもやっぱりなんかね、せっかく挑戦するならこんだけ大きいものに挑戦した方が面白かったんで、それはなんか原と一緒に楽しみながらやりましたけどね
山田
なんか撮影始まって舘さん柴田さんと、撮影始まって2人的にどんな感じで始まったんですか?
原
始まったのはクランクインする前とかには、衣装合わせとかそういうので会って、アクションチェックみたいなのして、でお二人の動きを確認して、でそっからアクションを作ってくみたいな話をしてて、でもどうだったの?匡はあれだよね?恭兵さんとは別のドラマでWOWOWのドラマで一緒してたもんね
佐藤
そうっすね。でもそれはそれなんすけど、まぁでも…まあまあわかんないです。山さんにも聞かれてどっちなのか分かんないすけど、どっちにしても僕ら肩めちゃくちゃ力入った状態で全部やってるんで。でも元々やってた人達もやっぱいるわけです、要所要所には。その人達からすると「お前いいんだよ、どうにかなんだよ」みたいなちょっとなんて言うんすかね、今までやってきたとかって分かんないですけど、最後の方がどうなってたか分かんないですけど 、割と肩の力抜いてやるみたいな。その元々のチームの
原
そうだね。確かに。
佐藤
構造をというか。やっぱみんなもう、そのベテランだし、もう百戦錬磨の人達が撮ってきてるから、まあまあこん位固めときゃ大丈夫大丈夫、みたいな感じで現場多分入ってくるんだと思うんですよ。だけど僕らも心配だから、肩に力入りまくって
原
そうだね
佐藤
でもなんかしかも、その令和に生まれ変わって、なんか良いもの作ろうで、めちゃめちゃ肩入ってやってたから、みんなとの温度差はすげえあったかもしんない
原
あったかもしんないね、確かに。多分こいつら何だ?とは思われてたかもね。確かにね、若いし。
佐藤
いつも通りのやり方でこう突っ込んでったら、それこそね、もうちょっと話しとうかもしんないけど2日目位にね、恭兵さんに…
原
あぁそうだね、あったね。いや言ったら、セット撮影かなんかの2日目かなぁ、言ったら僕…そもそも僕のスタイルとして2カメでずっと回し続けて、で言ったらワンシーンに対して、引きと寄りとって全部こう通して取ってくるんですけど、でそれがやっぱ今までの「あぶ刑事」の撮り方と全くもう正反対だから。やっぱ多分そのキャストのね、皆さんも多分驚いたと思うんですけど、そこで恭兵さんに匡と俺がちょっとこう、朝イチの撮影の時に「ちょちょちょ」って呼び出されて、もうスタジオの端っこにね、呼び出されて「僕を新鮮なうちに撮ってください」って言われて「ん?」みたいな感じでどういう事だろうって思って
佐藤
それを結局、なんか直接的な感じじゃないですか。最初に樹木希林さんの話を先にね
原
あぁしてたね、確かに。樹木希林さんって空気感を大事にするっていう風な言葉を僕は凄く好きで、だから「僕の鮮度も…鮮度があるうちに撮ってほしい」って凄く優しい声で言ってくださって、で2人で「はい」っていう感じでいって、でそのあと匡と2人で、どうしようどうしようみたいな感じで、でも僕としては、やったらスタイル自体はその撮り方としては変えたくないっていうのも匡も分かってくれる。でもやっぱ撮影の事を考えると、引きから撮ってく方が、そのなんつうの、ライティングだったりとかアングルとか芝居とかを見てからいけるんだけど。分かったと、匡がもう「よし、寄りから撮ろう」って話をしてくれて照明部と合わせてやってくれて、でそれ以降からもうその恭兵さんが出るシーンは、恭兵さんの寄りから、もう鮮度があるうちからまずお芝居を撮って、そっから舘さんの寄り撮って、でいったらその後、引きを撮ってみたいな。恭兵さんの芝居を、こう鮮度のあるうちにっていうのを示すようにしてったんです。そしたらでも恭兵さんもその 感じを汲み取ってくれて、もう心良く何回でもお芝居してくれるしっていうので、楽しんでやってくれるようにはなったんですけど。ていうの言ったら、普通だったら自分らのやり方は違うけど、この組のやり方みたいなね?匡と一緒に話して
佐藤
なんか肩に力が入ってる状態で、めちゃくちゃ自分達のやり方を「ぐぅー」ってあの大御所達に押し付けてやろうとしてた自分達を「ハッ」とさせてもらった瞬間はあったし、なんかやっぱりその恭兵さんがアドリブ考えてきて、そのアドリブを確かに引きで撮るっていうよりは、今そのアドリブで言ってやっぱ1発目が1番面白い
原
そう、それはやっぱ俺も思った
佐藤
から、それをこうなんか今思えば、そういうような事を、言ってくれてたんだと思うんで、それはやっぱり確かに自分達のフォーマットばっかりやろうとしてて、ちゃんとなんて言うんすかね。その今、目の前にある物のシーンを撮れてないんじゃないかっていう事を言われたような気がして、あれがもう本当2日目とかで良かったような気がしますよ
原
そうだね
山田
素晴らしいね
原
凄く“ドキッ”とはしたけど、確かにでもそう本当に“ハッ”とさせられたっていうか
佐藤
俺なんか「監督」って呼ばれた時、俺逃げようとしたんですよ
佐藤
「佐藤さんもです」って言われて
原
もう2人で、2人で廊下に立たされたみたいな感じの
山田
大学の頃のね
原
そうそう。でも言うても多分恭兵さんとか舘さんも、多分そういう流れでスタッフと作ってきたと思うんですよね。だから逆にこっちはこっちのやり方を、でも絶対的に組んでくれてるから、とはいえでもこっちのことを見てくださいねっていう感じだったんで
山田
ちゃんとね、コミュニケーションをしっかり、そこでね上手く取れたという事だもんね、素晴らしい。いや本当、作品一足先に見させて頂いたんですけど、本当めちゃくちゃ面白かったです
原
ありがとうございます
山田
でね、なんか個人的に勝手に…なんか昔からやっぱり「あぶ刑事」見てきてたんだけど、なんかそのキャスティングでも、早乙女太一さんでしたりとか、深水元基さんでしたりとか、ちょっとBABELのお馴染みのね方々も出てて、なんかこのなんだろうね。だいぶ役も凄い面白い所というか、なんか凄い強い所に入ってたりするから、なんかそこの掛け算というか、なんかBABEL作品をずっと見てきてる身からすると、なんか「あぶ刑事」がまた新しい作品として楽しめた所もあって、なんか凄く面白かったんで、是非是非なんかこれ聞いてる方々は、本当楽しみにして貰えればなとは思ってます。なんかもう1つ位、なんか作品での思い出がなんか…言えればいいかな、聞ければ嬉しいなと思ってるんですけど
原
いやもう色々あったからねぇ。ありすぎてどれを話せばいいのかなっていうのがね、匡とね。まぁでもとにかく、でもやっぱ基本的には都内、横浜で撮ってて、でちょろっと千葉行ったりセット撮影で栃木だっけ?栃木行ったりとか、あと神戸にも行ったりとか色々な、その経験もさせてもらった上で、でもなんか
佐藤
アクションじゃないすか?
原
アクションか。アクションですね、でももう言ったら俺がやっぱ1番、凄くお気に入りのカットとしては、舘さんのやっぱショットガンのカットは、今見てもやっぱ鳥肌立つっていうか、なんかもう本当にこのカットに関しては、やっぱ舘さんのねリクエストも凄いあって、言ったらその望遠で撮ってほしいっていう、その言ったら今までの「あぶ刑事」で撮ってきた撮り方、仙元誠三さんの撮り方がいいんだっていう 話をされて、それも匡に直接舘さんから言ってもらって、でそれをもう僕らも見て「これ良いですよね」っていう話で、で今これをこの令和でやりたいって話をしつつ、やっぱあれなんかね、煙から出てくるみたいなカットがあるんですけど、それが何回かやっぱ1発勝負なんだけど、何回かやった中でなんかやっぱね凄く2発目位にやったやつが、ちょっとなんつうのかな?少しこう画面が、真ん中に舘さん来るんじゃないんだけど、横に来るみたいな形になって、でその跳弾っていうか、その弾がこう「ガチャン」って言って、こう弾け飛ぶのがなんか現場ではちょっとこう真ん中に欲しいなと思ってたんだけど、いざ編集してみるともう現場の空気がもうそこだったから、それが凄くなんかね印象に残ってて、でやっぱ舘さんの言ってる事って、凄くなんかなんつうかな…合ってたんだなっていうのが凄く今までそのアクションやってて、凄く記憶に残ってるってのがあって、それは一緒に匡と一緒にやってて、なんか凄く楽しかったなっていうのが1番の思い出だったかもしれないですね
佐藤
なんかあの、煙から出てくるのも舘さんのオーダーじゃん?
原
オーダーあったよね
佐藤
舘さんが、なんか正面から「“ドン”って、“ぶわっ”て煙から出たいんだよね」みたいな
原
あれ出てくる瞬間がさ、本当に好きすぎて、多分まじ2000回位俺見てんの、あれだけ。編集でそこだけ。マジで本気で2000回位見て、でも今見てもやっぱ鳥肌立っちゃうんすよ
佐藤
そう。あとその舘さんその…ハーレーで正面で「“ドン”、煙から“ふわっ”、ショットガン“ガチャーン”弾“ポーン”」みたいな結構長嶋的な
原
そうそうそう、結構擬音でくるよね
佐藤
なんか実際接すると、なんか舘さんの方が凄い感覚派で、恭兵さんの方が理論派なんだなっていうのがあって
原
そうだね、確かに
佐藤
でなんかそれも、なんかお二人共なんかやっぱ“すっ”と飲み込めるなんかこう…あるんだよね。ニュアンスみたいなのが伝わりやすく。それこそさ、俺あれ多分本番でさ、本番てか本編で使ってるテイクってさ、舘さんあの後さ
原
匡に上が当たってる?そうそうそう、あれワンテイク目は、ちょっと上手くいってフォーカスが甘かったんだよね。で2回目も、で2回目のテイクを使ってて、であれが1番ギリギリを攻めた。で1番良い角度で入ってて、でその薬境もめちゃくちゃいい感じで弾けて、で舘さんの芝居もめちゃくちゃ良い
佐藤
そうなんか、そうやっぱ煙の向こう側にいるんでこっちも見えないし、舘さんも見えないんですよ。で一応そのラインがある所で、真っ直ぐ来てくださいって言ってるんですけど、でも煙が“ぶわっ”と巻かれた瞬間から一応それを頼りにするんですけど、舘さんも「それは目安にしてるけど、でも見えないよ」ってずっと言う、それはもう感覚だからみたいな感じで、で僕は全然もうファインダー見てるんで、分かんなかったんですけど、一応もうその長弾で結構離れた位置から撮ってるんですけど、カットってかかった瞬間に後ろのプロデューサーが「大丈夫?当たってなかった?」みたいな。で実際画見てみると、舘さんが危ねえって顔して避けてくるんですよ。その前までが本編であって。でもなんかなんだっけ、完成披露試写じゃなくて、なんだっけ?制作発表か、辺りで舘さんが最近あった危ない事は?で
原
あぁ言ってた!
佐藤
大体それの事言って
原
言ってたね、当たったつって、当たりそうになったみたいな
佐藤
当たってたか分かんないんだけど、俺は全然気付かなかったけど後ろからプロデューサー駆け寄ってきて「大丈夫だった?」みたいな
原
確かにあれスローで危ねぇ…!って顔してた
佐藤
本当に、あのね舘さんがそんだけ責めてやってくれたっていう
原
そうだよね、いや本当に、いや本当にね良いカットだったからね、これだけはっていう感じだったから
山田
もう1回劇場でなんかその辺もチェックしながら、ちょっと見れるように楽しみにしてます。はい、じゃあちょっとね、そろそろ良い回だったんですけど時間になっちゃったんで、締めとして佐藤さん原さんの順でメッセージ貰えればと思います。じゃあ佐藤さんお願いします。
佐藤
はい。なんか監督と一生懸命やって、でなんか編集も監督自分でやってたりとかして、で僕がその編集所とか、グレーディングとかで行くと毎日居て、で話聞くと一応400回見たって
原
はい、見ましたね
佐藤
400回見て舘さん達は2000回見たって言ってるんで
原
2000回は見てます
佐藤
2000回は見てるって言ってるんで、そんだけ愛の詰まった作品になってると思うんですよ
原
はい
山田
凄いな
佐藤
是非楽しんで頂いて、1回だとちょっとね、400回見ても
原
そうだね
佐藤
でもね何回か見て貰っても面白い作品だと思うんで、是非お願いします
山田
じゃあ原さんお願いします
原
でも本当に若いスタッフと往年の俳優部、新しい俳優部も入りつつで昭和平成そして令和に復活した「あぶない刑事」本当に良い作品ができたと思ってます。是非本当にね、僕は400回はちょっと多いか?200回位、リアル200回位見てて、で200回位本当に見てるんで、ファンの方はもう何回でも見て貰いたいですし、で見た事ない方はこれを見て新たに昔の「あぶ刑事」とかを見て貰って、本当にこの往年のねドラマを築いてきた人達は スタッフも含め、往年の人達はかっこいいんだぞっていうのを分かって貰えればと思います。是非5月24日劇場で見てください!ありがとうございます。
山田
ありがとうございます。はい、本当5月24日ね、あの映画は初速大事ですからね
原
そうなんですよ、3日がね、この3日間が
山田
この24、25、26の内でね、皆さんお忙しいと思うんですが、是非足を運んで頂けたらと思います。絶対面白いのは間違いないので、じゃあこれをもって本日のBABEL Waveお終いにさせて貰えればと思います。監督の原廣利さん、撮影の佐藤匡さん、パーソナリティ山田久人でお送りしました。どうもありがとうございました。
原&佐藤
ありがとうございました。