CONTENTS

BACK TO LIST
2023.8.30

#7《黒羽麻璃央さん×山口健人》「ウソ婚」「生きててごめんなさい」全く違う恋愛作品はどう生まれたのか

#7《黒羽麻璃央さん×山口健人》「ウソ婚」「生きててごめんなさい」全く違う恋愛作品はどう生まれたのか

BABEL Wave#7

視聴リンク
https://podcasters.spotify.com/pod/show/babel-label/episodes/ep-e28lglp

[文字起こし]

山口
はい、始まりました。BABEL Waveは、コンテンツスタジオバベルレーベルのクリエイターが、今の時代の波をご紹介する番組です。 今やっている作品などに触れていきたいと思っております。今回はですね、監督のわたくし山口健人がお送りします。そして、本日はスペシャルな ゲストに来ていただいております。はい、爽やかな笑い声が聞こえてきますけれども、第7回のゲストは、俳優の黒羽麻璃央さんです。よろしくお願いします。

黒羽
よろしくお願いします、お邪魔します。どうもどうも。来ましたね、バベルさんに。初めて。

山口
収録は今バベルレーベルの会社でやってますけれども。

黒羽
刀が置いてあります。恐ろしい。

山口
ヤクザ事務所みたいになってますけど、ドラマで使ったやつが。

黒羽
入ってきた時、ちょっと間違えたのかなって。

山口
たまにここで衣装合わせとかするんですけど、ここに来た時は、「あ、なんか変なやばい事務所かな」みたいな雰囲気 で身構える人もいますね。

黒羽
ですよね。だって入ってきて1発目にありますよね。1番最初に目につくところに。

山口
置いてある刀。

黒羽
3本置いてあります。

山口
はい。しかもちゃんとあの台に乗ってね。

黒羽
よく見るやつだ、よく見るやつだ。

山口
ここで1回「静かなるドン」の衣装合わせとかやったんですよ。その時はマジでガチであれだけ隠しました。

黒羽
あれはやばい。

山口
内容的に極道もので日本刀置いてあるところで行ってます。これはちょっとなんかそうじゃないけど、勘違いされるだろうなと思って。

黒羽
あれ、ちゃんとそういうところ借りてんのかな。みたいな感じ。

山口
あれおかしいな。バベルレーベルやばい会社だな。みたいな。

黒羽
もう常備置いてあるみたいな。

山口
あのやばい会社ではないということだけはまず皆さんお見知りおきをお願いいたします。はい というところで、今回ですね、来ていただいたのは、現在フジテレビカンテレ系列で火曜23時より絶賛放送中のですね、ドラマ「ウソ婚」で、 私が監督をさせていただいてるんですけれども、黒羽さんがご出演いただいているということで来ていただきました。一応役どころ、僕の方から説明さえてもらってもいいですか。

山口
菊池風磨さん演じる主人公の夏目匠、長濱ねるさん演じるヒロインの八重ちゃん。 その幼馴染みにして匠の最大のライバルである吉田健斗役を演じていただいているということでございます。なんで、ちょっとそういう話とかを聞いていければなと思います。

黒羽
ケント、ケントですね。

山口
そうです。ケントケントで。現場でちょっと呼びにくい、僕が山口健人だから。

黒羽
確かに。自分の名前呼ぶってどうなんですか。ちょっと照れくさいですか。

山口
もうケントって呼んでない、けんちゃんって。

黒羽
けんちゃんって言ってた。言ってましたわ。

山口
そう八重がけんちゃんって呼ぶから。

黒羽
けんちゃんとか、ケンティーとか。でしたよね。

山口
そんな感じで。ちょっと誤魔化してた。

黒羽
そうなんだ。違う人だけど、自分と同じ名前を呼ぶのはなんか違和感あるのかなって。

山口
すごい違和感あります。現場で、「健斗はこういうことを、こういう人だと思うんですよ」っていうと、なんか自分語りしてるみたい。

黒羽
自分を分析してるみたいな。

山口
ちょっと恥ずかしいから基本けんちゃん呼びみたいな。

黒羽
確かに、今思い出しても健斗って呼ばれたことなかったな。

山口
呼んでない。匠くんくらいが健斗って役で呼んでた。芝居とか。

山口
僕はね、1回も健斗とは呼べなかった。

黒羽
確かに健斗って呼ばれてなかったな。

山口
うん、うまいことごまかしてた。ま、そんな健斗役です。どうでしたか、演じてみて。

黒羽
めちゃくちゃ楽しかったっていうのもあるし、それこそ、今はまだ放送してる段階では、回想シーンが多いので、おそらく最後になるであろう学ランっていうか、学生服着させていただきまして。なんか、恥ずかしさはもちろんやっぱあるんですよ、30歳にもなったんで。恥ずかしさはありつつも、心のどこかしらでは少しなんか 楽しんじゃってるというか。似合ってるかな、大丈夫かなっていう不安を楽しんでる、みたいな。今こうやって 客観的に。鏡で見た時と画面で見た時、どういうふうに・・・回想だから、ちょっと回想っぽい画になってたら、いけるのかなとかっていうのを、色々頭の中で動かしながらやってて。

山口
似合ってましたけどね。

黒羽
似合ってました? いやほんと、髭鬼のように剃ってったから。

山口
なんか一番っていう言い方あれですけど、一番しっくりきてましたよ。「いそう」と思って、こういう学生。

黒羽
どうしても、ねるちゃんは3人の中で若いというか。風磨くんはわりかし年齢近いですけど、ねるちゃんがガクンっと下がるから、そこで並んだ時とかにちゃんと見えるといいなとか。あと意外と僕、健斗っていう人間が回想の匠に対してズバズバいうじゃないですか。なんか、性格いいんだか悪いんだか途中でわかんなくなってきた。

山口
俺もすごい一番健斗を演出するのがすごく難しい。完璧超人じゃないですか。

黒羽
それこそたっくんからしたら王子様っていう風に言われてるけど、特に2話か。2話のゲームしながらのくだりとか、普通の人だったら意外と…。もちろんたっくんとの関係性だったらあると思うけど、意外とさらっと深く刺してくるなっていう。演じていて楽しかったですし、このくらい物事をはっきり言える関係性羨ましいなって。仲のいい友達でもなかなか難しくないですか。ズバっと、しかも高校生の年齢でそれを言えてるこの関係性すげえなって。 あれが僕撮影の初日だったかな。最初俺ゲームしながらこんなにいっぱいセリフ喋るのかと思ってたけど、あ俺やんなくていいんだっていう。だって練習してましたから。

山口
そう、2階がなんかで撮ってて、1階の居間で次のゲームの撮影をするってなったら黒羽くんがずーっと支度場で練習をしてて。

黒羽
家でセリフ覚えたりしてましたけど、ゲームしながらセリフを言う慣れてなさがやっぱどうしてもある。テレビゲームなんてずっとやってないし。でいざ、その格闘ゲームで、 「これやりながら、なんか途中でセリフ飛ばす可能性がやばい高いなどうしよう」って思ってたら、助監督さんが、「あ、ちょっと練習します?」みたいな感じでゲームさせてくれて。で、意外とむずいという。

山口
「ストリートファイター」意外とむずかしいですからね。

黒羽
ゲームの基本的なもの。単純に■がなんとかでっていう操作簡単なやつかなと思ったら、意外と波動拳打つのが難しいみたいな。

山口
慣れないとね、打てないっていう。

黒羽
そうそう。あのクランクインのシーンは、自分の中で思い出に残ってるというか、

山口
そう。それで、いっぱい一生懸命練習していただいて、撮影直前まで練習していただいて、俺がなんかその2階から前のシーンを終わって降りてきて、すごい練習してる「セリフ言えるかな〜」って黒羽さんが心配していた時に、「あ、健斗はやらないよ、見てるだけ」っていう。

黒羽
「あ、そうなんだ。たっくんがやってて」っていう。しかもコンピューター超強かった。

山口
超強かったですね。最強に設定してあって。健斗イメージで。

黒羽
戦う相手は最強っていう。なんか懐かしいような、あっという間のような。

山口
そうですね、だからもう、あれ6月ぐらい? 7月か。

黒羽
6月ですかね。6月の頭の方かな。ね、1番最初そうでしたよね。

山口
早いもんですね。

黒羽
もう8月ですね。違うか。

山口
今8月です。

黒羽
これ放送する頃は…8月か。

山口
あってます。

山口
今、言ってもらってましたけど、ああいう、健ちゃんは全部セリフに表現されてるじゃないですか。言いたいこと、全部セリフに書いてあるっていう。他の人は裏があるけど。あれ、やるの難しくないですか。

黒羽
いや、むずいっすよ。なんか、むずいけど気持ちいい。これだけ素直に。もちろんね、関係性があってのあれでしたけど、なんか言いたいことを言えるその関係性、いなくはないですけど自分自身にも。でも、あそこまで言うのはやっぱちょっと羨ましいなっていう風には思います。

山口
相当言ってましたからね。

黒羽
相当言ってたし、これからもね、今後も。

山口
色々と出てきたということは、まあ、色々あるんでしょう。 綺麗な日本刀持って、2人の関係性をさしにくるのをお楽しみにしてください。

黒羽
はい、是非楽しみにしてください。

山口
ちなみに、なんかありますか。現場で裏話みたいな。さっきね、ゲームの話とかしてましたけど。

黒羽
裏話、そうだな、でもやっぱ監督がやっぱアイスを買ってくれたことですね。あれって、監督の担当の回じゃないですもんね。山口さんの担当の回じゃない時に。

山口
そう。ちょうど現場に僕が行ってて、

黒羽
でこんな、まちょっとラジオだと伝わらないと思うけど、わりかし1番デカめの スーパーのコンビニの袋みたいなのにアイスぎゅうぎゅうに詰めて。

山口
はい。普段現場で、色々とスタッフや俳優などなどに無茶をさせているから、こういうところでご機嫌をとってプラマイをなんとか調整していこうという僕の悪どい作戦です。

黒羽
暑かったしな、あの日。なんか、でもこの現場、すごく天気に恵まれていて…わかんない僕がいる時…

山口
いやずっとなんですよ。

黒羽
ですよね、わりかし、降ってほしくない時にはちゃんと晴れて。

山口
しっかり晴れて。

黒羽
ね、全然梅雨の時期もやっていたはずなのに意外と天候に左右されていなかった。

山口
一回も全然雨に降られたことはなくて。

黒羽
監督、晴れ男ですか。

山口
俺、多分晴れ男なんじゃないかなぁ。

黒羽
あーすげえパワーだ。

山口
1回だけ降ったんですよ。2話で匠くんが、八重ちゃんちに指輪を渡しに行こうとして、バリバリにスーツ決めていくシーンで雨降っちゃって、道で。でもそれはすごい良かったのが、その場でこう八重ちゃんと元カレがですね、傘越しにキスをするみたいなのは、雨降ってたから、その場でやっちゃおうと思って。

黒羽
元々傘の演出はなかったんですか?

山口
なかったです。

黒羽
あ、そうなんですか。

山口
そうです。確かね、ト書きで言うと、別に雨の設定じゃなかったので、「イチャイチャしている」っていう一言があって、それを匠が見てショックを受けるっていう場面だったんですけど、そのイチャイチャは雨が降ってるから。傘のシルエットで1度は見たことあるけど、監督人生でそんなことをやることはないと思っていた演出をその場で。ふざけた方がここはいいだろうなと思ってやっちゃったっていう。あれはだから、逆に雨降って良かったです。

黒羽
でも2話で結構1話とガラッと変わったじゃないですか。なんか2話がすごい特殊な回じゃないですか。あれは監督の意図なんですか。プロデューサーの意図なんですか。なんか2話がすごい特殊でめちゃめちゃ面白くて。1話を観た流れから言うと、 2話がなんかもうぶっ飛んでいるというか。

山口
色々と現場で「やっちゃおうぜ」みたいな。最初の2話で9号って特定するシーンあるじゃないですか。カタカタで、めっちゃ書く。で足バタバタバタって。あれクランクイン初日なんですよ。それで菊池さんと話しながら、どれくらいかって、そのおふざけ具合。「やっちゃおうぜ」みたいなある種共犯関係。

黒羽
あ、そんな裏話があったんですね。

山口
そうですね、その初日で、「あ、これはあれだ、ふざけるところは思いっきりふざけよう」と。

黒羽
監督のインスタかなんかにあげてましたよね、台本にやる項目みたいな。すごい計算されているんだなって。意外と視聴者の皆様って台本とか絶対興味ありますよね。それこそ割本とか。我々は見慣れたって言ったらあれですけど、当たり前の存在になってるけど。なんかいざそうやって台本を監督のSNSで見た時になんか見ちゃいけないものを見ちゃったんじゃないかって。

山口
現場でいっつも思うんですけど、監督と俳優部って、台本を見ながら、例えば監督が台本をここのシーンはこういうセリフなんですけどって、俺の台本を見せながら喋る時ってあるじゃないですか。で、なんかちょっと俺恥ずかしいのよ。なんかこの「けんちゃんのセリフこう」みたいな書き込みちょっとしてやっているの、俳優部に見られるのがめちゃくちゃ恥ずかしいなって、俺毎回思いながらやってるんですけど。

黒羽
でも我々は見て見ぬふりしてる。なんか嫌じゃないですか。嫌なこと書かれてたら。使うカットとか、このカットじゃなかったみたいな。見ちゃいけないものを見ちゃってる。だから、「あ、なんか書いてるな」ぐらいしか見ない。

山口
うっすら、薄っすら見てる感じ?細目で見てるか。

黒羽
我慢してる。

山口
そんなに僕は悪いことは何1つも書いてない。安心してください。1回あれですね、僕、あの、長濱さんの演出やってた時に、「あ、このセリフなんですけど」みたいな話してる時に、俺モニター前で時間ある時にそのページにめっちゃ落書きしてて、それを見られたことはすごく今・・・

黒羽
何も言ってこなかったですか。

山口
何書いてんですか。って言われた。

黒羽
ちゃんと言われたんですか。

山口
「すいません、暇だったんで」っていうのはちょっと恥ずかしいエピソードでしたね。

山口
ラブコメって、あ、でも、やってるか。

黒羽
えーと、ラブコメ。でも意外と、ない、かな・・・やったことはありますけど、そんなに多くはないですね。

山口
意外とあんまり、ザ・イケメンキャラみたいなのをやるのか・・逆に俺はすごく、映画「イキゴメ」で。

黒羽
そうですね、イキゴメから入って。

山口
「イキゴメ」はラブストーリーであるんですが、僕みたいな情けない男を演じていただいて、そこから急に「ウソ婚」で完璧超人にキラっていうのを初めてその現場で見た時に、「あ、そうだそうだ、いっけねぇ黒羽くんってこっち側だった」って。

黒羽
なんかやっぱ、そういうの 求めていただくことはやっぱ多かったかもしれないですね。そのザ・イケメンっていうのを。でもなんかやっぱちょっとそれを嫌がっていた時期も・・・そればっかやるのもなっていうのも・・・すごいありがたいお話なんですけど。

山口
いろんな役柄というか、人間っていうのを演じてみたいなっていう。

黒羽
そうです、そうです。それこそその監督との出逢えた作品である「イキゴメ」の修一役をやらせていただくのもすごく勉強になったし。どっちかって言ったら舞台の方が今までの比率はどうしても多いですけど、映像作品っていう意味ではものすごく自分の中で心に残った作品でしたね。濃密な2週間。

山口
2週間というところでちょうどよく話がスライドしましたね。

黒羽
めちゃめちゃ暑いですねここ。

山口
音がねあれだからちょっと。エアコンを弱めにしています。

黒羽
タンクトップでお送りしております。僕汗かきになったもんで。「ウソ婚」の現場で発覚した。

山口
夏場大変だったな。すごいね猛暑の中でスーツとか着ていただいて

黒羽
夏はやっぱ仕方ない。

山口
仕方ない。っていうところでね、僕が黒羽くんと初めてご一緒させていただいたのが映画「生きててごめんなさい」という作品でございまして、今年の初めに公開しております作品です。修一役という主人公を演じていただいたんですけど、まさに本当に「ウソ婚」とは真逆と言っていいぐらいのダメな男。 ダメな男っていうのはあれですけど、ある種、普通にいる男であり、コンプレックスを抱えている男であり、っていう役だったんですけれども、 撮影の思い出とか、でも色々こういう話してますからね。

黒羽
改めて。でも、もう時期かぶってますよね。ちょうど2年前のそれこそ6月とか、撮っていた作品で、どちらかというとうまくいかなかった時期というか、その 修一という人間にとって、いろんなアクシデントというか。

山口
夢もあるけど、恋愛もあるけど、うまくいかないという。

黒羽
莉奈ちゃんとのゴタゴタがあったりとか、仕事で悩んだりとか、彼の人生のうまくいかない時期を描いたものでしたけど、やっぱりでも台本見た時から思ってましたけど、日記読んでるみたいな感じだったんですよ。特に家でのシーンとか、莉奈ちゃんとのシーンとかっていうのは、 なんかすごく生々しさみたいな、会話1つ1つとっても誰かの会話を字にしてセリフとして、読んでるみたいな。なんか妙に、温度があるというか。

山口
湿り気があるというか。

黒羽
そうそう。アパートもいい感じの味ありましたよね。

山口
ありましたね、ちょっと不思議な間取りの、あそこはすごい美術も素敵に飾っていただいて。

黒羽
なんか生々しかったですね。

山口
本当にだから、「ウソ婚」と真逆なので、「ウソ婚」をご覧になってて、この映画「生きててごめんなさい」観ていない方はぜひですね、観ていただいて、こんなぬめりけのある恋愛というか、人生の難しさを描いた作品を撮ってるこの2人が、そこでキラキラしてるんだということがわかる。

黒羽
また話戻っちゃいますけど、山口監督が、原作お話いただいて、原作の漫画よんだとき、「え、山口監督、これやるの」っていう。

山口
俺も思った。

黒羽
何があったんだろうって、急な方向転換っていうか、まあ、「イキゴメ」撮ったりとか、「静かなるドン」とか撮ったりとかされてて、「え、急に、あれ、どうしたんだろう」みたいな。だから、どんな感じになるのかなっていうのはすごく楽しみで。映画と多分ドラマで、その時間の使い方とかも、まあ当然もちろん違うだろうけど、やっぱ「イキゴメ」の時はすごく色んなことを僕は教わってというか、お芝居のこともそうだし、修一のこともそうだしっていうのを見てたので、やっぱドラマとか、意外とこうスピードとかもすごい大事じゃないですか。だから、どうやっていくんだろうな思ったら、もう全然。

山口
で、どうでしたか。なんか違いました。

黒羽
いや全然、なんだろう、優しかってです。雰囲気が。

山口
うそ、そんな「イキゴメ」のときは・・

黒羽
いやいや別に怖い人じゃないですけど、でもなんか作品の雰囲気ももちろんあると思うしし、どんどんどんどん、しんどいシーンというか、修一もそうだけど莉奈もこう追い込まれていくし、追い込んでいくみたいなものが多かったから、 どうしても

山口
気持ちもね、演出する側もすごく「こんなことを言わせてごめんなさい」って。

黒羽
ていうのがあったんで、なんか山口監督もキラキラしてたっていう「ウソ婚」の時は。

山口
キラキララブコメ世界に入った。

黒羽
こんな陽な部分がある人だっていう。「「イキゴメ」の時はわりかしね、僕の修一という役のモデルじゃないですけど、要素を多く持たれてたんで、一応、役作りじゃないけど、ヒントをもらうために監督をずっと見てたので、2作品やらせていただいて「あ、こういう面もあるんだな」というのはすごい。

山口
すごく恥ずかしくなってきました。

黒羽
監督の子役に対する笑顔とか、すごい可愛かったですよ。3人の「ウソ婚」の時の。めちゃくちゃ優しいじゃん、みたいな。

山口
成長したんじゃないですか。現場で笑顔を作るということ。嘘でもいいから。

黒羽
どっちが本当の監督なんだろうっていうのは。

山口
「ウソ婚」も撮り終わって、お疲れ様でしたって言って去ってた後はすごくどんよりしてた。しっかりネガティブだった。主題歌の「本音と建前」じゃないですけど、現場でちゃんと建前作れるようになった。

黒羽
俺が成長。ちょっとおかしいです。

山口
なんか、いや、恥ずかしいな、そんなこと言われて。

黒羽
「イキゴメ」に比べてすごくシュッとされましたしね。「イキゴメ」の時に髭も生えてましたしね。

山口
髭生えてましたね。

黒羽
女性陣に髭アリの男はなしかありか、みたいな話をしてて。穂志さんとメイクさんかな。なんか男の髭どう?みたいな話をしてたんですよね。結論は男の人も髭ない方がいいよね、みたいな結果そこに着地して、その前までは、監督、マスクしててもわかるぐらい髭生えて、下の方がばって出てたりとかしてましたけど、その会話の次の日には、もう綺麗さっぱり髭がなくなっていて。

山口
次の日の現場、つるっつるで行きましたね、

黒羽
あ、モテようとしてるって思って。女子受け狙いに行ったって。

山口
その日から髭は生えてない

黒羽
ね、生えてないですもんね。

山口
でもちゃんと理由があって、やっぱ20代の監督って幼く見られるから、結構いろんな場で どうしても、なんていうかこう、別にそういう風にやってくれる人いないけど、なめられがちみたいのがあって、多少髭とか生やしてくと威厳を醸し出せるんじゃないかっていう狙いがあったんですけど、30歳を超えてもはや髭持つパワーに頼らなくてもそろそろいけんじゃないかというようなことでございます。

黒羽
そいうのがあったんですね。

山口
あったんです。あったんですけど、その頃はただただ髭のない方が男はいいと言われて「じゃあそっか」と思って、剃りましたけどね。おもねりました。あの褒められたいので僕。

黒羽
ほんとっすね。

山口
不安じゃないですか。俳優も不安じゃないですか。あの、評価って難しくない。 いいお芝居だったねとかっていうことは言われるかもしれないけど、常にこの作品でどう自分が評価されてるのかとかっていう基準がないじゃない。

黒羽
そうですね。だから点数があるわけでもないし。お芝居ってそういう面ではめちゃめちゃむずいですよね。ラインがあるわけでもないし。

山口
結構不安になったりしますか?現場とかでも俳優を見てて、お芝居に対してめっちゃいい芝居してるけど、本人は不安だったりするのかなとかっていうのを、単純に、どういう気持ちでいるのか。

黒羽
すんなりオッケーが出ると、ちょっと不安はなる。

山口
逆に。何か本当に大丈夫だったみたいな。

黒羽
そうそう。やっぱ1番怖いの、一発オッケーですよね。

山口
あー、そうなんですか。

黒羽
これ、なんか時間がないから、俺オッケー出されてんのかなとかっていうのは。ちょっと不安になる。なんかねその、 言ってもらえたらあれかもしんないですけど。あれ、大丈夫だったかな、みたいなのは思いますね。

山口
結構なんだろう、言われないと逆に気になるみたいなのは色々な方が言うなと思って。

黒羽
やっぱ言われるっていうのは、あくまでこう、よくするためにだから。ま、わかんない。多分みんなそうだと思いますけど、やっぱ不安なところはもちろんあると思いますけどね。

山口
それこそね、修一もそうですけど、健斗役もそうですけど、やっぱ自分で健斗役っていうので、ちょっとね一回ためが入る。

黒羽
ぐっと。ぐっとする。

山口
毎回、ある種黒羽さんの魅力としては、飄々としてるのがすごいいいなっていう。健斗もそうですけど、なんかそれこそ言葉通りで難しい役柄じゃないですか。すごくさらっと言う、飄々として言ってくれるっていうのは。

黒羽
でも、それはちょっと意識してたかもしれない。なんか、「イキゴメ」の時にそれこそ監督に教えてもらった方法なんですけど、表現しないみたいな、まあ、確かにそうだなと思って、自分の気持ちを、僕は今こう思ってますみたいなのを、やっぱり出しすぎちゃいけないんだなっていうのは、あくまでもその表情だったりとか。そういうのとか、わざと乗っけようとしなくても、だから監督に、「イキゴメ」の時に、ずっと 「そういう、その気持ちになるまで、セリフは喋んなくていいから」っていうのを、僕は「イキゴメ」の時にずっと言っていただいてて、 間とかおかしかったら、編集でどうにかするから、そういう感情になるまでそのセリフを出さなくていいよっていうのは、なんかすごく助かったというか、勉強になったというかっていうのがあったんで、ある意味、 飄々といられたというか、あえて上にのっけていかなくても、 特に健斗とか特にそうだし、なんかいいかなっていうのは・・・。今回が2回目じゃないですか。「イキゴメ」から2年ぐらい経って、 なんかなんも変わってないなって思われたら嫌だなっていうのは、やっぱあるじゃないですか。

山口
僕もありますよ、それ。

黒羽
監督と俳優っていうポジション的に、年齢は近いけども久々に一緒にお仕事させていただくっていう面で、空いた時間とかにどう歩んできたのかなとかそういうのがあると思うので。そこを気にしてるっていうのはあれかもしれないけど。

山口
僕は2年ぶりに一緒に現場行って、すごい安心感あると思ってました。

黒羽
しかもその前まで台湾一緒に行ってましたもんね。

山口
「イキゴメ」の台湾で公開して、 それの舞台挨拶で台湾に2人で行って、舞台挨拶などさせてもらったんですけどね。

黒羽
だからなんか久々の感覚が・・・ちょうどその映画がこう、撮影で始めまして、映画公開でちょっと経って、台湾での上映でま経って、で「ウソ婚」が始まったから、 なんか定期的に会ってる感じが。

山口
そうそう、意外とそんなに2年ぶり。「そうか、でも2年ぶり2作目とか、なんかそうなんか」今聞いてそう思ったぐらいです。

黒羽
ちょこちょこタイミングでご一緒させてもらえてるから。

山口
なんかね、いい感じでご一緒出てきてるんで、また是非ね、今後ともご一緒させていただければと。

黒羽
次どんな役を与えていただけるんでしょうか。

山口
どんな役だろうな。でも、なんか、悪いの、悪いやつ。なんかダメなやつとかじゃなくて、なんか すごく飄々としているというか、黒羽くんの芝居にすごいいい軽やかさがあるなと思って、だから軽やかに人殺してほしいなって。大体この人には誰っていう時に、なんかそういうこと言ってる気がするから反省しているけど。なんかそういう、ザ・ワルってなんかあんまり観たことない。やったことある?

黒羽
映像はあんまないかな。、サイコパスとかはないかもしれない。なんかそういう、ちょっとシリアルキラー的なの。

山口
なんかそういうのはすごく意外と合いそうな気がするんですけどね。なんか飄々としてるっていうのを言い換えると、底知れなさというか、 本当に本心では一体何を思ってるのかがちょっと1枚見えなさがあるというか、なんかそういうのはちょっと見てみたいな。 笑顔で爽やかに人を殺す。

黒羽
あ、でもそういうのは意外とないかもしれないです。

山口
なんか結構合うんじゃないかなと、個人的には。

黒羽
ザ、悪人。悪人っていうかワルみたいなのはありますけど。

山口
倫理観が壊れてしまってる人とか、なんかそういうちょっと、要は ヤクザとかじゃない、異端児系の。

黒羽
え、作ってください。

山口
作りたい。そういうのやりたい。 これあれですね、現場で長濱ねるちゃんにも同じようなこと言ってました。長濱ねるちゃんが、あの優しい笑顔で次々に人を殺す作品を作りたい。

黒羽
でも、なんかその底の知れなさっていうのは、ちょっとわかるかもしれないです。長濱さんの。

山口
なんかその 絶対的に悪い人じゃないんですよ。怪しい人とかでもなく、すごくいい子で、すごく真面目で気遣いできるしっかりした方だなというので思いつつ、その人がその感じでそのまま 悪い人を殺すサイコパスがあったら面白そうだな、ちょっとみたい。

黒羽
じゃあ「ウソ婚」とキャスト全く一緒で全然違う作品に。

山口
そうですね。悪、悪いやつ。「ワル婚」?

黒羽
誰かに怒られるやつ

山口
怒られる。それはダメですね、なんかだからすごく見たことないものを見たいというか、その本人とは真逆のイメージというか、なんかそういうのを見てみたい。

黒羽
あー、ぜひそれはまた3回目のタッグを組ませていただいて。

山口
あれだ、長濱ねるさん演じるサイコパスvs黒羽麻璃央演じるサイコパスのサイコパス同士が戦うサスペンスホラー映画。

黒羽
いや、面白そう。

山口
ちょっと見てみたい。

黒羽
いいっすね。

山口
お互い獲物を取り合うみたいな、あの獲物かぶっちゃって、2人とも こいつ殺そうと思ってた獲物かぶっちゃって、私の獲物、いや俺の獲物だっていうサイコパス同士が戦うっていう韓国映画。

黒羽
ありそう、ありそうだなそれ。

山口
はい。もしこれ聴いてる関係者の方いたら、ぜひあのお願いします。

黒羽
やりますんで。

山口
ていうところで、時間もそろそろいい感じになってきて。大丈夫ですか黒羽さん。まだ喋りたいことあります?

黒羽
いや、もう今汗を出さないように必死っていう。

山口
大丈夫ラジオだから。

黒羽
伝わんないのか。この一生懸命さ。僕タンクトップでお話しさせていただいて。

山口
すいませんね。はい、タンクトップでお話させていただいて。はい、 じゃあ、というような形で来ていただきまして。そろそろ締めに入りましてね。
最後、なんか締めの言葉として黒羽さんなんかありますか。

黒羽
締め。短い時間ですけど、こうして再び山口監督と語り合えたこと、非常に嬉しく思っておりますし、もちろんまだ「ウソ婚」はね、絶賛オンエアしてますし、これを観て、「イキゴメ」も観てほしいし、 次あるかもしれない殺人者の作品も、ぜひ楽しみにしていただいて、今後とも応援していただければなという風に思います。よろしくお願いします。

山口
はい。というわけでですね、ゲストの黒羽麻璃央さんでした。ありがとうございました。

山口
黒田さんにご出演いただいた映画「生きててごめんなさい」の方は、U-NEXTやら、Amazonプライムビデオやら、 ま、DMM TVやら楽天TVやらTELASAなど、色々な配信サイトで配信中ですので是非ともご覧ください。で、「ウソ婚」の方はですね、本日 23時より8話が放送ということなので、こちらの方も是非お見逃しなくご覧ください。見逃したとしても、TVerなどで配信をしてますので、是非そちらでご覧ください。というわけで、BABEL Wave第7回以上でございます。監督山口健人がお送りさせていただきました。ありがとうございました。

BABEL Wave#7

視聴リンク
https://podcasters.spotify.com/pod/show/babel-label/episodes/ep-e28lglp

[文字起こし]

山口
はい、始まりました。BABEL Waveは、コンテンツスタジオバベルレーベルのクリエイターが、今の時代の波をご紹介する番組です。 今やっている作品などに触れていきたいと思っております。今回はですね、監督のわたくし山口健人がお送りします。そして、本日はスペシャルな ゲストに来ていただいております。はい、爽やかな笑い声が聞こえてきますけれども、第7回のゲストは、俳優の黒羽麻璃央さんです。よろしくお願いします。

黒羽
よろしくお願いします、お邪魔します。どうもどうも。来ましたね、バベルさんに。初めて。

山口
収録は今バベルレーベルの会社でやってますけれども。

黒羽
刀が置いてあります。恐ろしい。

山口
ヤクザ事務所みたいになってますけど、ドラマで使ったやつが。

黒羽
入ってきた時、ちょっと間違えたのかなって。

山口
たまにここで衣装合わせとかするんですけど、ここに来た時は、「あ、なんか変なやばい事務所かな」みたいな雰囲気 で身構える人もいますね。

黒羽
ですよね。だって入ってきて1発目にありますよね。1番最初に目につくところに。

山口
置いてある刀。

黒羽
3本置いてあります。

山口
はい。しかもちゃんとあの台に乗ってね。

黒羽
よく見るやつだ、よく見るやつだ。

山口
ここで1回「静かなるドン」の衣装合わせとかやったんですよ。その時はマジでガチであれだけ隠しました。

黒羽
あれはやばい。

山口
内容的に極道もので日本刀置いてあるところで行ってます。これはちょっとなんかそうじゃないけど、勘違いされるだろうなと思って。

黒羽
あれ、ちゃんとそういうところ借りてんのかな。みたいな感じ。

山口
あれおかしいな。バベルレーベルやばい会社だな。みたいな。

黒羽
もう常備置いてあるみたいな。

山口
あのやばい会社ではないということだけはまず皆さんお見知りおきをお願いいたします。はい というところで、今回ですね、来ていただいたのは、現在フジテレビカンテレ系列で火曜23時より絶賛放送中のですね、ドラマ「ウソ婚」で、 私が監督をさせていただいてるんですけれども、黒羽さんがご出演いただいているということで来ていただきました。一応役どころ、僕の方から説明さえてもらってもいいですか。

山口
菊池風磨さん演じる主人公の夏目匠、長濱ねるさん演じるヒロインの八重ちゃん。 その幼馴染みにして匠の最大のライバルである吉田健斗役を演じていただいているということでございます。なんで、ちょっとそういう話とかを聞いていければなと思います。

黒羽
ケント、ケントですね。

山口
そうです。ケントケントで。現場でちょっと呼びにくい、僕が山口健人だから。

黒羽
確かに。自分の名前呼ぶってどうなんですか。ちょっと照れくさいですか。

山口
もうケントって呼んでない、けんちゃんって。

黒羽
けんちゃんって言ってた。言ってましたわ。

山口
そう八重がけんちゃんって呼ぶから。

黒羽
けんちゃんとか、ケンティーとか。でしたよね。

山口
そんな感じで。ちょっと誤魔化してた。

黒羽
そうなんだ。違う人だけど、自分と同じ名前を呼ぶのはなんか違和感あるのかなって。

山口
すごい違和感あります。現場で、「健斗はこういうことを、こういう人だと思うんですよ」っていうと、なんか自分語りしてるみたい。

黒羽
自分を分析してるみたいな。

山口
ちょっと恥ずかしいから基本けんちゃん呼びみたいな。

黒羽
確かに、今思い出しても健斗って呼ばれたことなかったな。

山口
呼んでない。匠くんくらいが健斗って役で呼んでた。芝居とか。

山口
僕はね、1回も健斗とは呼べなかった。

黒羽
確かに健斗って呼ばれてなかったな。

山口
うん、うまいことごまかしてた。ま、そんな健斗役です。どうでしたか、演じてみて。

黒羽
めちゃくちゃ楽しかったっていうのもあるし、それこそ、今はまだ放送してる段階では、回想シーンが多いので、おそらく最後になるであろう学ランっていうか、学生服着させていただきまして。なんか、恥ずかしさはもちろんやっぱあるんですよ、30歳にもなったんで。恥ずかしさはありつつも、心のどこかしらでは少しなんか 楽しんじゃってるというか。似合ってるかな、大丈夫かなっていう不安を楽しんでる、みたいな。今こうやって 客観的に。鏡で見た時と画面で見た時、どういうふうに・・・回想だから、ちょっと回想っぽい画になってたら、いけるのかなとかっていうのを、色々頭の中で動かしながらやってて。

山口
似合ってましたけどね。

黒羽
似合ってました? いやほんと、髭鬼のように剃ってったから。

山口
なんか一番っていう言い方あれですけど、一番しっくりきてましたよ。「いそう」と思って、こういう学生。

黒羽
どうしても、ねるちゃんは3人の中で若いというか。風磨くんはわりかし年齢近いですけど、ねるちゃんがガクンっと下がるから、そこで並んだ時とかにちゃんと見えるといいなとか。あと意外と僕、健斗っていう人間が回想の匠に対してズバズバいうじゃないですか。なんか、性格いいんだか悪いんだか途中でわかんなくなってきた。

山口
俺もすごい一番健斗を演出するのがすごく難しい。完璧超人じゃないですか。

黒羽
それこそたっくんからしたら王子様っていう風に言われてるけど、特に2話か。2話のゲームしながらのくだりとか、普通の人だったら意外と…。もちろんたっくんとの関係性だったらあると思うけど、意外とさらっと深く刺してくるなっていう。演じていて楽しかったですし、このくらい物事をはっきり言える関係性羨ましいなって。仲のいい友達でもなかなか難しくないですか。ズバっと、しかも高校生の年齢でそれを言えてるこの関係性すげえなって。 あれが僕撮影の初日だったかな。最初俺ゲームしながらこんなにいっぱいセリフ喋るのかと思ってたけど、あ俺やんなくていいんだっていう。だって練習してましたから。

山口
そう、2階がなんかで撮ってて、1階の居間で次のゲームの撮影をするってなったら黒羽くんがずーっと支度場で練習をしてて。

黒羽
家でセリフ覚えたりしてましたけど、ゲームしながらセリフを言う慣れてなさがやっぱどうしてもある。テレビゲームなんてずっとやってないし。でいざ、その格闘ゲームで、 「これやりながら、なんか途中でセリフ飛ばす可能性がやばい高いなどうしよう」って思ってたら、助監督さんが、「あ、ちょっと練習します?」みたいな感じでゲームさせてくれて。で、意外とむずいという。

山口
「ストリートファイター」意外とむずかしいですからね。

黒羽
ゲームの基本的なもの。単純に■がなんとかでっていう操作簡単なやつかなと思ったら、意外と波動拳打つのが難しいみたいな。

山口
慣れないとね、打てないっていう。

黒羽
そうそう。あのクランクインのシーンは、自分の中で思い出に残ってるというか、

山口
そう。それで、いっぱい一生懸命練習していただいて、撮影直前まで練習していただいて、俺がなんかその2階から前のシーンを終わって降りてきて、すごい練習してる「セリフ言えるかな〜」って黒羽さんが心配していた時に、「あ、健斗はやらないよ、見てるだけ」っていう。

黒羽
「あ、そうなんだ。たっくんがやってて」っていう。しかもコンピューター超強かった。

山口
超強かったですね。最強に設定してあって。健斗イメージで。

黒羽
戦う相手は最強っていう。なんか懐かしいような、あっという間のような。

山口
そうですね、だからもう、あれ6月ぐらい? 7月か。

黒羽
6月ですかね。6月の頭の方かな。ね、1番最初そうでしたよね。

山口
早いもんですね。

黒羽
もう8月ですね。違うか。

山口
今8月です。

黒羽
これ放送する頃は…8月か。

山口
あってます。

山口
今、言ってもらってましたけど、ああいう、健ちゃんは全部セリフに表現されてるじゃないですか。言いたいこと、全部セリフに書いてあるっていう。他の人は裏があるけど。あれ、やるの難しくないですか。

黒羽
いや、むずいっすよ。なんか、むずいけど気持ちいい。これだけ素直に。もちろんね、関係性があってのあれでしたけど、なんか言いたいことを言えるその関係性、いなくはないですけど自分自身にも。でも、あそこまで言うのはやっぱちょっと羨ましいなっていう風には思います。

山口
相当言ってましたからね。

黒羽
相当言ってたし、これからもね、今後も。

山口
色々と出てきたということは、まあ、色々あるんでしょう。 綺麗な日本刀持って、2人の関係性をさしにくるのをお楽しみにしてください。

黒羽
はい、是非楽しみにしてください。

山口
ちなみに、なんかありますか。現場で裏話みたいな。さっきね、ゲームの話とかしてましたけど。

黒羽
裏話、そうだな、でもやっぱ監督がやっぱアイスを買ってくれたことですね。あれって、監督の担当の回じゃないですもんね。山口さんの担当の回じゃない時に。

山口
そう。ちょうど現場に僕が行ってて、

黒羽
でこんな、まちょっとラジオだと伝わらないと思うけど、わりかし1番デカめの スーパーのコンビニの袋みたいなのにアイスぎゅうぎゅうに詰めて。

山口
はい。普段現場で、色々とスタッフや俳優などなどに無茶をさせているから、こういうところでご機嫌をとってプラマイをなんとか調整していこうという僕の悪どい作戦です。

黒羽
暑かったしな、あの日。なんか、でもこの現場、すごく天気に恵まれていて…わかんない僕がいる時…

山口
いやずっとなんですよ。

黒羽
ですよね、わりかし、降ってほしくない時にはちゃんと晴れて。

山口
しっかり晴れて。

黒羽
ね、全然梅雨の時期もやっていたはずなのに意外と天候に左右されていなかった。

山口
一回も全然雨に降られたことはなくて。

黒羽
監督、晴れ男ですか。

山口
俺、多分晴れ男なんじゃないかなぁ。

黒羽
あーすげえパワーだ。

山口
1回だけ降ったんですよ。2話で匠くんが、八重ちゃんちに指輪を渡しに行こうとして、バリバリにスーツ決めていくシーンで雨降っちゃって、道で。でもそれはすごい良かったのが、その場でこう八重ちゃんと元カレがですね、傘越しにキスをするみたいなのは、雨降ってたから、その場でやっちゃおうと思って。

黒羽
元々傘の演出はなかったんですか?

山口
なかったです。

黒羽
あ、そうなんですか。

山口
そうです。確かね、ト書きで言うと、別に雨の設定じゃなかったので、「イチャイチャしている」っていう一言があって、それを匠が見てショックを受けるっていう場面だったんですけど、そのイチャイチャは雨が降ってるから。傘のシルエットで1度は見たことあるけど、監督人生でそんなことをやることはないと思っていた演出をその場で。ふざけた方がここはいいだろうなと思ってやっちゃったっていう。あれはだから、逆に雨降って良かったです。

黒羽
でも2話で結構1話とガラッと変わったじゃないですか。なんか2話がすごい特殊な回じゃないですか。あれは監督の意図なんですか。プロデューサーの意図なんですか。なんか2話がすごい特殊でめちゃめちゃ面白くて。1話を観た流れから言うと、 2話がなんかもうぶっ飛んでいるというか。

山口
色々と現場で「やっちゃおうぜ」みたいな。最初の2話で9号って特定するシーンあるじゃないですか。カタカタで、めっちゃ書く。で足バタバタバタって。あれクランクイン初日なんですよ。それで菊池さんと話しながら、どれくらいかって、そのおふざけ具合。「やっちゃおうぜ」みたいなある種共犯関係。

黒羽
あ、そんな裏話があったんですね。

山口
そうですね、その初日で、「あ、これはあれだ、ふざけるところは思いっきりふざけよう」と。

黒羽
監督のインスタかなんかにあげてましたよね、台本にやる項目みたいな。すごい計算されているんだなって。意外と視聴者の皆様って台本とか絶対興味ありますよね。それこそ割本とか。我々は見慣れたって言ったらあれですけど、当たり前の存在になってるけど。なんかいざそうやって台本を監督のSNSで見た時になんか見ちゃいけないものを見ちゃったんじゃないかって。

山口
現場でいっつも思うんですけど、監督と俳優部って、台本を見ながら、例えば監督が台本をここのシーンはこういうセリフなんですけどって、俺の台本を見せながら喋る時ってあるじゃないですか。で、なんかちょっと俺恥ずかしいのよ。なんかこの「けんちゃんのセリフこう」みたいな書き込みちょっとしてやっているの、俳優部に見られるのがめちゃくちゃ恥ずかしいなって、俺毎回思いながらやってるんですけど。

黒羽
でも我々は見て見ぬふりしてる。なんか嫌じゃないですか。嫌なこと書かれてたら。使うカットとか、このカットじゃなかったみたいな。見ちゃいけないものを見ちゃってる。だから、「あ、なんか書いてるな」ぐらいしか見ない。

山口
うっすら、薄っすら見てる感じ?細目で見てるか。

黒羽
我慢してる。

山口
そんなに僕は悪いことは何1つも書いてない。安心してください。1回あれですね、僕、あの、長濱さんの演出やってた時に、「あ、このセリフなんですけど」みたいな話してる時に、俺モニター前で時間ある時にそのページにめっちゃ落書きしてて、それを見られたことはすごく今・・・

黒羽
何も言ってこなかったですか。

山口
何書いてんですか。って言われた。

黒羽
ちゃんと言われたんですか。

山口
「すいません、暇だったんで」っていうのはちょっと恥ずかしいエピソードでしたね。

山口
ラブコメって、あ、でも、やってるか。

黒羽
えーと、ラブコメ。でも意外と、ない、かな・・・やったことはありますけど、そんなに多くはないですね。

山口
意外とあんまり、ザ・イケメンキャラみたいなのをやるのか・・逆に俺はすごく、映画「イキゴメ」で。

黒羽
そうですね、イキゴメから入って。

山口
「イキゴメ」はラブストーリーであるんですが、僕みたいな情けない男を演じていただいて、そこから急に「ウソ婚」で完璧超人にキラっていうのを初めてその現場で見た時に、「あ、そうだそうだ、いっけねぇ黒羽くんってこっち側だった」って。

黒羽
なんかやっぱ、そういうの 求めていただくことはやっぱ多かったかもしれないですね。そのザ・イケメンっていうのを。でもなんかやっぱちょっとそれを嫌がっていた時期も・・・そればっかやるのもなっていうのも・・・すごいありがたいお話なんですけど。

山口
いろんな役柄というか、人間っていうのを演じてみたいなっていう。

黒羽
そうです、そうです。それこそその監督との出逢えた作品である「イキゴメ」の修一役をやらせていただくのもすごく勉強になったし。どっちかって言ったら舞台の方が今までの比率はどうしても多いですけど、映像作品っていう意味ではものすごく自分の中で心に残った作品でしたね。濃密な2週間。

山口
2週間というところでちょうどよく話がスライドしましたね。

黒羽
めちゃめちゃ暑いですねここ。

山口
音がねあれだからちょっと。エアコンを弱めにしています。

黒羽
タンクトップでお送りしております。僕汗かきになったもんで。「ウソ婚」の現場で発覚した。

山口
夏場大変だったな。すごいね猛暑の中でスーツとか着ていただいて

黒羽
夏はやっぱ仕方ない。

山口
仕方ない。っていうところでね、僕が黒羽くんと初めてご一緒させていただいたのが映画「生きててごめんなさい」という作品でございまして、今年の初めに公開しております作品です。修一役という主人公を演じていただいたんですけど、まさに本当に「ウソ婚」とは真逆と言っていいぐらいのダメな男。 ダメな男っていうのはあれですけど、ある種、普通にいる男であり、コンプレックスを抱えている男であり、っていう役だったんですけれども、 撮影の思い出とか、でも色々こういう話してますからね。

黒羽
改めて。でも、もう時期かぶってますよね。ちょうど2年前のそれこそ6月とか、撮っていた作品で、どちらかというとうまくいかなかった時期というか、その 修一という人間にとって、いろんなアクシデントというか。

山口
夢もあるけど、恋愛もあるけど、うまくいかないという。

黒羽
莉奈ちゃんとのゴタゴタがあったりとか、仕事で悩んだりとか、彼の人生のうまくいかない時期を描いたものでしたけど、やっぱりでも台本見た時から思ってましたけど、日記読んでるみたいな感じだったんですよ。特に家でのシーンとか、莉奈ちゃんとのシーンとかっていうのは、 なんかすごく生々しさみたいな、会話1つ1つとっても誰かの会話を字にしてセリフとして、読んでるみたいな。なんか妙に、温度があるというか。

山口
湿り気があるというか。

黒羽
そうそう。アパートもいい感じの味ありましたよね。

山口
ありましたね、ちょっと不思議な間取りの、あそこはすごい美術も素敵に飾っていただいて。

黒羽
なんか生々しかったですね。

山口
本当にだから、「ウソ婚」と真逆なので、「ウソ婚」をご覧になってて、この映画「生きててごめんなさい」観ていない方はぜひですね、観ていただいて、こんなぬめりけのある恋愛というか、人生の難しさを描いた作品を撮ってるこの2人が、そこでキラキラしてるんだということがわかる。

黒羽
また話戻っちゃいますけど、山口監督が、原作お話いただいて、原作の漫画よんだとき、「え、山口監督、これやるの」っていう。

山口
俺も思った。

黒羽
何があったんだろうって、急な方向転換っていうか、まあ、「イキゴメ」撮ったりとか、「静かなるドン」とか撮ったりとかされてて、「え、急に、あれ、どうしたんだろう」みたいな。だから、どんな感じになるのかなっていうのはすごく楽しみで。映画と多分ドラマで、その時間の使い方とかも、まあ当然もちろん違うだろうけど、やっぱ「イキゴメ」の時はすごく色んなことを僕は教わってというか、お芝居のこともそうだし、修一のこともそうだしっていうのを見てたので、やっぱドラマとか、意外とこうスピードとかもすごい大事じゃないですか。だから、どうやっていくんだろうな思ったら、もう全然。

山口
で、どうでしたか。なんか違いました。

黒羽
いや全然、なんだろう、優しかってです。雰囲気が。

山口
うそ、そんな「イキゴメ」のときは・・

黒羽
いやいや別に怖い人じゃないですけど、でもなんか作品の雰囲気ももちろんあると思うしし、どんどんどんどん、しんどいシーンというか、修一もそうだけど莉奈もこう追い込まれていくし、追い込んでいくみたいなものが多かったから、 どうしても

山口
気持ちもね、演出する側もすごく「こんなことを言わせてごめんなさい」って。

黒羽
ていうのがあったんで、なんか山口監督もキラキラしてたっていう「ウソ婚」の時は。

山口
キラキララブコメ世界に入った。

黒羽
こんな陽な部分がある人だっていう。「「イキゴメ」の時はわりかしね、僕の修一という役のモデルじゃないですけど、要素を多く持たれてたんで、一応、役作りじゃないけど、ヒントをもらうために監督をずっと見てたので、2作品やらせていただいて「あ、こういう面もあるんだな」というのはすごい。

山口
すごく恥ずかしくなってきました。

黒羽
監督の子役に対する笑顔とか、すごい可愛かったですよ。3人の「ウソ婚」の時の。めちゃくちゃ優しいじゃん、みたいな。

山口
成長したんじゃないですか。現場で笑顔を作るということ。嘘でもいいから。

黒羽
どっちが本当の監督なんだろうっていうのは。

山口
「ウソ婚」も撮り終わって、お疲れ様でしたって言って去ってた後はすごくどんよりしてた。しっかりネガティブだった。主題歌の「本音と建前」じゃないですけど、現場でちゃんと建前作れるようになった。

黒羽
俺が成長。ちょっとおかしいです。

山口
なんか、いや、恥ずかしいな、そんなこと言われて。

黒羽
「イキゴメ」に比べてすごくシュッとされましたしね。「イキゴメ」の時に髭も生えてましたしね。

山口
髭生えてましたね。

黒羽
女性陣に髭アリの男はなしかありか、みたいな話をしてて。穂志さんとメイクさんかな。なんか男の髭どう?みたいな話をしてたんですよね。結論は男の人も髭ない方がいいよね、みたいな結果そこに着地して、その前までは、監督、マスクしててもわかるぐらい髭生えて、下の方がばって出てたりとかしてましたけど、その会話の次の日には、もう綺麗さっぱり髭がなくなっていて。

山口
次の日の現場、つるっつるで行きましたね、

黒羽
あ、モテようとしてるって思って。女子受け狙いに行ったって。

山口
その日から髭は生えてない

黒羽
ね、生えてないですもんね。

山口
でもちゃんと理由があって、やっぱ20代の監督って幼く見られるから、結構いろんな場で どうしても、なんていうかこう、別にそういう風にやってくれる人いないけど、なめられがちみたいのがあって、多少髭とか生やしてくと威厳を醸し出せるんじゃないかっていう狙いがあったんですけど、30歳を超えてもはや髭持つパワーに頼らなくてもそろそろいけんじゃないかというようなことでございます。

黒羽
そいうのがあったんですね。

山口
あったんです。あったんですけど、その頃はただただ髭のない方が男はいいと言われて「じゃあそっか」と思って、剃りましたけどね。おもねりました。あの褒められたいので僕。

黒羽
ほんとっすね。

山口
不安じゃないですか。俳優も不安じゃないですか。あの、評価って難しくない。 いいお芝居だったねとかっていうことは言われるかもしれないけど、常にこの作品でどう自分が評価されてるのかとかっていう基準がないじゃない。

黒羽
そうですね。だから点数があるわけでもないし。お芝居ってそういう面ではめちゃめちゃむずいですよね。ラインがあるわけでもないし。

山口
結構不安になったりしますか?現場とかでも俳優を見てて、お芝居に対してめっちゃいい芝居してるけど、本人は不安だったりするのかなとかっていうのを、単純に、どういう気持ちでいるのか。

黒羽
すんなりオッケーが出ると、ちょっと不安はなる。

山口
逆に。何か本当に大丈夫だったみたいな。

黒羽
そうそう。やっぱ1番怖いの、一発オッケーですよね。

山口
あー、そうなんですか。

黒羽
これ、なんか時間がないから、俺オッケー出されてんのかなとかっていうのは。ちょっと不安になる。なんかねその、 言ってもらえたらあれかもしんないですけど。あれ、大丈夫だったかな、みたいなのは思いますね。

山口
結構なんだろう、言われないと逆に気になるみたいなのは色々な方が言うなと思って。

黒羽
やっぱ言われるっていうのは、あくまでこう、よくするためにだから。ま、わかんない。多分みんなそうだと思いますけど、やっぱ不安なところはもちろんあると思いますけどね。

山口
それこそね、修一もそうですけど、健斗役もそうですけど、やっぱ自分で健斗役っていうので、ちょっとね一回ためが入る。

黒羽
ぐっと。ぐっとする。

山口
毎回、ある種黒羽さんの魅力としては、飄々としてるのがすごいいいなっていう。健斗もそうですけど、なんかそれこそ言葉通りで難しい役柄じゃないですか。すごくさらっと言う、飄々として言ってくれるっていうのは。

黒羽
でも、それはちょっと意識してたかもしれない。なんか、「イキゴメ」の時にそれこそ監督に教えてもらった方法なんですけど、表現しないみたいな、まあ、確かにそうだなと思って、自分の気持ちを、僕は今こう思ってますみたいなのを、やっぱり出しすぎちゃいけないんだなっていうのは、あくまでもその表情だったりとか。そういうのとか、わざと乗っけようとしなくても、だから監督に、「イキゴメ」の時に、ずっと 「そういう、その気持ちになるまで、セリフは喋んなくていいから」っていうのを、僕は「イキゴメ」の時にずっと言っていただいてて、 間とかおかしかったら、編集でどうにかするから、そういう感情になるまでそのセリフを出さなくていいよっていうのは、なんかすごく助かったというか、勉強になったというかっていうのがあったんで、ある意味、 飄々といられたというか、あえて上にのっけていかなくても、 特に健斗とか特にそうだし、なんかいいかなっていうのは・・・。今回が2回目じゃないですか。「イキゴメ」から2年ぐらい経って、 なんかなんも変わってないなって思われたら嫌だなっていうのは、やっぱあるじゃないですか。

山口
僕もありますよ、それ。

黒羽
監督と俳優っていうポジション的に、年齢は近いけども久々に一緒にお仕事させていただくっていう面で、空いた時間とかにどう歩んできたのかなとかそういうのがあると思うので。そこを気にしてるっていうのはあれかもしれないけど。

山口
僕は2年ぶりに一緒に現場行って、すごい安心感あると思ってました。

黒羽
しかもその前まで台湾一緒に行ってましたもんね。

山口
「イキゴメ」の台湾で公開して、 それの舞台挨拶で台湾に2人で行って、舞台挨拶などさせてもらったんですけどね。

黒羽
だからなんか久々の感覚が・・・ちょうどその映画がこう、撮影で始めまして、映画公開でちょっと経って、台湾での上映でま経って、で「ウソ婚」が始まったから、 なんか定期的に会ってる感じが。

山口
そうそう、意外とそんなに2年ぶり。「そうか、でも2年ぶり2作目とか、なんかそうなんか」今聞いてそう思ったぐらいです。

黒羽
ちょこちょこタイミングでご一緒させてもらえてるから。

山口
なんかね、いい感じでご一緒出てきてるんで、また是非ね、今後ともご一緒させていただければと。

黒羽
次どんな役を与えていただけるんでしょうか。

山口
どんな役だろうな。でも、なんか、悪いの、悪いやつ。なんかダメなやつとかじゃなくて、なんか すごく飄々としているというか、黒羽くんの芝居にすごいいい軽やかさがあるなと思って、だから軽やかに人殺してほしいなって。大体この人には誰っていう時に、なんかそういうこと言ってる気がするから反省しているけど。なんかそういう、ザ・ワルってなんかあんまり観たことない。やったことある?

黒羽
映像はあんまないかな。、サイコパスとかはないかもしれない。なんかそういう、ちょっとシリアルキラー的なの。

山口
なんかそういうのはすごく意外と合いそうな気がするんですけどね。なんか飄々としてるっていうのを言い換えると、底知れなさというか、 本当に本心では一体何を思ってるのかがちょっと1枚見えなさがあるというか、なんかそういうのはちょっと見てみたいな。 笑顔で爽やかに人を殺す。

黒羽
あ、でもそういうのは意外とないかもしれないです。

山口
なんか結構合うんじゃないかなと、個人的には。

黒羽
ザ、悪人。悪人っていうかワルみたいなのはありますけど。

山口
倫理観が壊れてしまってる人とか、なんかそういうちょっと、要は ヤクザとかじゃない、異端児系の。

黒羽
え、作ってください。

山口
作りたい。そういうのやりたい。 これあれですね、現場で長濱ねるちゃんにも同じようなこと言ってました。長濱ねるちゃんが、あの優しい笑顔で次々に人を殺す作品を作りたい。

黒羽
でも、なんかその底の知れなさっていうのは、ちょっとわかるかもしれないです。長濱さんの。

山口
なんかその 絶対的に悪い人じゃないんですよ。怪しい人とかでもなく、すごくいい子で、すごく真面目で気遣いできるしっかりした方だなというので思いつつ、その人がその感じでそのまま 悪い人を殺すサイコパスがあったら面白そうだな、ちょっとみたい。

黒羽
じゃあ「ウソ婚」とキャスト全く一緒で全然違う作品に。

山口
そうですね。悪、悪いやつ。「ワル婚」?

黒羽
誰かに怒られるやつ

山口
怒られる。それはダメですね、なんかだからすごく見たことないものを見たいというか、その本人とは真逆のイメージというか、なんかそういうのを見てみたい。

黒羽
あー、ぜひそれはまた3回目のタッグを組ませていただいて。

山口
あれだ、長濱ねるさん演じるサイコパスvs黒羽麻璃央演じるサイコパスのサイコパス同士が戦うサスペンスホラー映画。

黒羽
いや、面白そう。

山口
ちょっと見てみたい。

黒羽
いいっすね。

山口
お互い獲物を取り合うみたいな、あの獲物かぶっちゃって、2人とも こいつ殺そうと思ってた獲物かぶっちゃって、私の獲物、いや俺の獲物だっていうサイコパス同士が戦うっていう韓国映画。

黒羽
ありそう、ありそうだなそれ。

山口
はい。もしこれ聴いてる関係者の方いたら、ぜひあのお願いします。

黒羽
やりますんで。

山口
ていうところで、時間もそろそろいい感じになってきて。大丈夫ですか黒羽さん。まだ喋りたいことあります?

黒羽
いや、もう今汗を出さないように必死っていう。

山口
大丈夫ラジオだから。

黒羽
伝わんないのか。この一生懸命さ。僕タンクトップでお話しさせていただいて。

山口
すいませんね。はい、タンクトップでお話させていただいて。はい、 じゃあ、というような形で来ていただきまして。そろそろ締めに入りましてね。
最後、なんか締めの言葉として黒羽さんなんかありますか。

黒羽
締め。短い時間ですけど、こうして再び山口監督と語り合えたこと、非常に嬉しく思っておりますし、もちろんまだ「ウソ婚」はね、絶賛オンエアしてますし、これを観て、「イキゴメ」も観てほしいし、 次あるかもしれない殺人者の作品も、ぜひ楽しみにしていただいて、今後とも応援していただければなという風に思います。よろしくお願いします。

山口
はい。というわけでですね、ゲストの黒羽麻璃央さんでした。ありがとうございました。

山口
黒田さんにご出演いただいた映画「生きててごめんなさい」の方は、U-NEXTやら、Amazonプライムビデオやら、 ま、DMM TVやら楽天TVやらTELASAなど、色々な配信サイトで配信中ですので是非ともご覧ください。で、「ウソ婚」の方はですね、本日 23時より8話が放送ということなので、こちらの方も是非お見逃しなくご覧ください。見逃したとしても、TVerなどで配信をしてますので、是非そちらでご覧ください。というわけで、BABEL Wave第7回以上でございます。監督山口健人がお送りさせていただきました。ありがとうございました。